夏の異変


 今、甲子園も大坂の履正社高校の優勝で決着がついた。
敗れた星陵高校にも惜しみない拍手を送りたい。

 数年前までの夏は、自然界が規則正しく機能していたように思われるのだが、最近は少しずつこれまでとは違う様子が進んでいるように思われる。

 大好きなカベチョロがさっぱり姿を現さない。
夜が来て街灯に集まっていた虫たちも少なくなった。

 一番の変化は、今年はとうとうニイニイゼミをみなかkったことだ。当然鳴き声も聞かぬまま。
 ところが今日は、庭の桜の木にミンミンゼミがやってきて、ミ―ン、ミ―ンと独特の鳴き声を披露してくれた。

 半世紀以上暮らして来て、初めてのことだ。
このセミは元々暑さを嫌い、私の暮らす街に現れたことなど一度もない。
少し涼しさに包まれた深い木立の山あいなどではよく鳴き声を聞くのだが、まさか我が家の庭に現れるとは。

 もう、夜になるとコオロギや秋の虫たちが、鳴き声を競っているのだが、
いつも騒がしさで秋が近いことを知らせてくれるクツワムシは、まだ鳴かない。

 外気温が25度を下回らなくてもガチャガチャと鳴いていたのにどうしたことだろう。
 ミンミンゼミは明日も来て鳴いてくれるかなあ…。