人は思いのほか季節に左右される


 今年の暖冬は極端で、これまで今年は暖冬になるだろうと予想された以上に温かさが強かった。

 その季節の変わり目が怖い。

私は原因不明の腹痛で1週間ほど苦しんだ。幸い医者に見せるほどでもないと我慢して何とか乗り越えた気がする。

 家内は心因的なストレスが襲い、2月から何度も医者通い。
季節の変わり目にやってくる、情緒が不安定になる病である。
医者のアドバイスを受けると、けろりと治り医者のところへ向かうときと、帰宅の時のギャップの大きさに驚かされる。

 推移をしっかり観察していると、どうやら原因は天侯に左右されるのがわかる。
素人判断での怖さはあるが、毎年、春先は同じようなことが繰り返されるのだ。

 人間が自然界の中で活かされる存在であることを、身に沁みて思い知らされるのもこの時期だ。

 さて、今月は梅の満開便りが届き、早咲きの桜も薄いピンクの花びらを広げて我々を歓迎してくれている。

 そろそろ、飯田高原は野焼きの季節に入る。
飯田の春は黒から始まる。これは草原が野焼きで真っ黒になり5月の新芽による緑の草原をつくりだすための大切な季節の行事だ。

 私の気持ちも少しずつ落ち着きを失ってゆき、飯田へ出かけたい気持ちが高ぶってくる。

 もうすぐ彼岸だ。暑さ寒さも彼岸までとは良く言ったものだ。
彼岸が終われば飯田の季節。それまでに体力を整えなくっちゃあ!