人間の方が勝った!


 昨年からネズミの被害に悩まされていた。
パソコンのコードをかじられ切断されたり、台所の生ごみを食い荒らされたりと小さな生き物に翻弄されてきた。

 夜中に起きて電気をつけると、もの凄い早さで床を駆け抜けて姿をくらます。
粘着力の強いネズミ退治のアイテム(私はペッタンコと呼んでいる)を買ってきて床一面に敷いたが、私が踏みつけ下ろしたばかりの靴下を犠牲にしたり、悪戦苦闘の毎日であった。

 ネズミは部屋の様子が変わったら警戒して中々出てこない。
そこで、毎晩台所の食台の上に、ネズミの好物のリンゴやミカンなどを置き、その周りに”ペッタンコ”を敷き詰めた。

 これを数日続ける。たぶんこの光景が当たり前になればネズミの警戒心は緩むはずだ。
 そして、ついに今日の未明、早く起きた家内が「ネズミがかかっている」と私を起こしに来た。

 みるとペッタンコシートに見事に全身を投げ出しもがいている。
何とか逃げ出そうと懸命にもがくネズミが可哀そうになる。良く見るとなんとも可愛い円らな目が特に印象的だ。

 しっぽの付け根まで15センチくらいある大きなねずみだ。しっぽだけでも10センチは超えるだろう。
 悪さをしなければ、1匹くらい家に居ても良いかな?という気分になったが衛生のこと、食糧以外の何でも食い荒らす修正などを考えると、ネズミとの共生は難しい。

 今朝は一番に動かなくなったネズミの処分をしたのだが、1匹居ると他にも隠れているとか。まだまだネズミとの生存競争は続きそうだ。