残念!


 羽生竜王ついに無冠に…。
今夜のニュースで気になっていた世紀の勝負が、私の期待とは異なる形で伝えられた。

 平成という時代、将棋の世界に目を向けるとそこにはいつも「羽生善治」という名前が躍っていた。

 将棋の歴史を振り返ると、坂田三吉翁と宿命のライバル関根名人。昭和を代表する大山永世名人、そのライバルの野武士の風格を思わせた升田こうぞう九段などそうそうたる人物が棋界を賑わせた。

 その中でも羽生善治永世7冠の名は、老若男女を通じて将棋の世界ではいつも主役であった。
 その羽生さんが20数年間にわたり、タイトル所持者であったことは如何にこの人が傑出した実力の持ち主だったかの証左だと思う。

 あと数カ月で平成は終わる。
その時代とともに羽生さんが無冠になるというのは、とても象徴的な出来事だ。

 ああ、時代は人間の営みに関係なく確実に変化していくのだな。と、何だか時代の推移を無情に感じた今夜になった。

 ただ、羽生さんの将棋がこれで終わったわけではない。
いくつもあるタイトル。その中で新たな挑戦者として近い将来、必ずタイトル戦で復活する日が訪れるだろう。

 今夜は一人さみしく”残念会”開くことにしょう。…。