中国、沖縄沖で海底資源の調査。日本政府は何故傍観する




 今日の産経ニュースには
中国、海底資源サンプル採取か  沖縄沖 無人潜水機を運用
という記事が掲載された。

 中国は、日本が主張する日中中間線をそれぞれの領海として確定しょうとの提案を拒否して、大陸棚延長説を主張、自国の権益の範囲を広げようとする。
これはいつもの中国の常套手段のひとつで、理屈に合わない自国有利の主張を振り回して権益拡大を図る。

 この記事によると
 中国の海洋調査船「科学」が6月以降、沖縄県沖の日本の排他的経済水域EEZ)で実施した無許可海洋調査で、遠隔操作型無人潜水機(ROV)を運用し、海底資源サンプルを採取した可能性があることが22日、政府関係者への取材で分かった。中国は自国の大陸棚延長を主張する海域で調査を実施、サンプルの分析を進めて資源開発の主権的権利を既成事実化する狙いがあるとみられる。

 海上保安庁は6月28日、沖縄県久米島町硫黄鳥島から西約132キロの日本のEEZ内で、「科学」が海中にワイヤを伸ばしているのを確認。台風の接近に伴って30日に退去したが、7月14日に再び現れ、16日まで調査を継続した。

 政府関係者によると、海保が調査の中止を求めたが、「科学」は左舷に搭載したROVを海中に投入し、1時間程度で回収するという作業を繰り返した。無許可調査の実態が明らかになるのは異例。ROVは有線式で水中カメラやロボットアームを装備し、調査船からの操作で海底を掘削して堆積物を収集できる。

 現場は沖縄トラフ中部の水深1000メートルの海域で、海底には「伊平屋北フイールド」がある。海底資源開発分野では、海底から熱水と一緒に噴き出した金属が堆積してできる海底熱水鉱床として世界最大規模を誇ると考えられており、海洋研究開発機構JAMSTEC)が平成24年3月、銅や亜鉛、鉛などを含む鉱石「黒鉱」を採取したとする掘削調査結果を発表している。

 海保は26年4月にも同海域で「科学」による調査を確認。当時、中国共産党傘下のニュースサイト、中国網日本語版は、ROVを使って海底から熱水とともに黒煙が噴出する様子を確認したとする「科学」担当者のコメントを掲載し、生物・地質サンプルを収集したと報じた。

 日本政府はこれらの調査結果が学術論文として発表されていることも確認。今回の調査手法が26年と酷似していることから、サンプル採取が目的だったとの見方を強めており、現場周辺の経年変化などを確認した可能性があるという。

       引用終わり

 中国が、この世界最大規模と言われる、わが国の宝の一つである沖縄の熱水鉱床を狙っているのは間違いない。
 中国が主張する大陸棚延長論も、この鉱床の利権を狙っての主張だ。

 中国の魂胆は分かっているのに手をこまねいて、抗議だけを繰り返す日本を中国は嘲笑いながら、国際法などを無視して既成事実をつくっている。

 政府は、こうした実態を国民へ広く周知していくべきではないか。
わが国のマスコミのほとんどは、こうした中国の横暴には非難の声をあげないだろう。
 米国のオバマ前大統領のような姿勢で、中国への強力な対抗処置をとらねば、沖縄の海は南シナ海のような既成事実の積み上げのもと、どうにもならない状況が起こりかねない。

 日本人の中には、こうした事実を知らない人は多い。それは、現在の危機感の無さが如実に表している。
日本政府は、具体的に国民への周知を積極的に行い、国土、国家の権益を守り抜くと言った姿勢を断固として見せるべきではないのか。

 今まで、憲法改正に向けて消極的な姿勢だった国民の何パーセントかが危機感に目覚めれば、悪法の最たる憲法9条の改正も現実性を帯びてくる。
 日本が戦争を仕掛けるという必要はさらさらない。しかし、これからを担う若い日本人、生まれたばかりの幼い日本人へ、日本国としての宝を残していくのが、現代人たる我々の責任ではないか。

 毅然とした態度で国益を守ることができる体制を構築することに、誰に遠慮が居るというのか。

 書いているうちだんだんと熱くなってきた。熱中症が怖いのでこの辺で止めておくことにしょう。