影の立役者


 前回のサッカーW杯は、予選突破できずに早々と消えた日本チームだが、今回のロシア大会は戦前の予想を覆し、日本チームの勝利への執念がサポーターたちに通じたのか、大変な盛り上がりを見せている。

 まだ、結果が決まるまで油断はできないが、マスコミなどはもう予選突破したような報道ぶりだ。

 何にしても、日本チームが結果を残すことは、素晴らしいことだ。
この時は、さすがに国内が自国の応援に一丸となった感じがして、私などのサッカーど素人も気分が高揚してくる。

 オリンピックやW杯のいろんなスポーツで、君が代を歌い、日の丸を掲揚しても日本人の間からは、文句は出ない。
 これが私の、気持ちよく日本チームを応援できる大きな要因になっているようだ。

 ところで、昨夜(?)のセネガル戦での放送が何度もテレビで繰り返されているが、MCの口から洩れることばのほとんどは、2点目を入れた本田選手や1点目の乾選手など、目立つ活躍をした選手が取り上げられる。
 まあ、当然のことだと思われるし、仕方がないことだが、私は大迫のクロスを相手のディフェンダ―と競り合い、キーパーと交錯して倒れた岡崎選手に拍手を送りたいと思う。

 彼はその後もキーパーの後ろから倒れ込み、キーパーがボールを追うことへの防波堤になった。この間隙を縫い本田選手は落ち着いて2点目のゴールを決めたのではないか。

 岡崎選手のこの価値ある”アシスト”は、日本流に言えば”いぶし銀”の輝きを放ったと思う。
 日本には昔から”縁の下の力持ち”という言葉がある。チームプレイはこの縁の下の力が働いてこそ、素晴らしい結果が残せる。

 体格、体力、パワーなどに劣る日本チームが、世界から警戒され恐れられる原因は、まさにこの力にあるのではないか。

 岡崎選手の一見すると目立たないような、このプレイがこれからの試合にも大きく作用しそうだ。
       ありがとう!岡崎選手