産経抄 6月16日


 十数年前とは、様相ががらっと変わった。米朝首脳会談を受け、15日に開かれた自民党外交関係合同部会の光景のことである。こんな意見が飛び交っていた。
拉致問題解決なしで、北朝鮮に資金を拠出するのは国民の理解は得られない」「やってはいけないことは、日朝交渉に前のめりになることだ」

 ▼平成12年10月の同部会では北朝鮮に対し、世界食糧計画(MFP)が支援要請した19万5千トンをはるかに上回る50万トンものコメ支援があっさり了承された。
「自らの責任において、このタイミングで決めた」。河野洋平外相(当時)のツルの一声で、何も言えない雰囲気になったのだという。

 ▼「拉致問題や、その他懸案事項の解決への道筋をつけるため」。河野氏はこう説明し、金額にして1200億円相場の支援が実行された。だが結局、北朝鮮は翌13年には、拉致問題調査の打ち切りを発表した。
 その後、河野氏がなんらかの責任を取ったのかは、寡聞にして知らない。

 ▼当時は、政府も自民党北朝鮮に甘かった。コメ支援に反対する拉致被害者家族らが自民党本部に陳情に行くと、党幹部が警察署に「建造物侵入だ。追い出してくれ」と要請してきたこともある。
 初代内閣安全保障室長の佐々淳行さんに聞いたエピソードである。

 ▼現在の政府も自民党も、もうそんな理不尽な北朝鮮寄りの姿勢は改めたが、河野氏自身は相変わらずだった。13日の都内での講演で、拉致問題解決よりも国交正常化と戦後賠償を優先するよう訴えている。

 ▼「河野さんのような見当違いの話をする人も居る」。14日の安倍晋三首相との面会後の記者会見で、拉致被害者横田めぐみさんの弟、拓也さんが実名を挙げていた。もはや我慢がならなかったのだろう。

        (引用終わり)

 河野洋平という人物は、どこまでも反日行為を続け、自分が発言、行動したことには、なんら責任をとらない。
 こんな、無責任で破廉恥な男を、未だに支持する日本人がいることにも驚くのだが、人間もここまで腐りきれば、世の中に怖いものはいなくなるということか。

 私はこの人物の非難、糾弾をしつこく続けているのだが、日本には、この男に似た同類がわんさといるのだろう。
 相も変わらない政府の批判、自民党の批判がネットでも盛んだ。

 もちろん、政府にも、自民党にも首をかしげたくなるような、言動は見られる。
だが、1億人以上が暮らすわが国で、ベストの政治が行われることは、あり得ない。
ベターな政治が行われれば、良しとするのが一般庶民の思いではなかろうか。

 早くも北朝鮮のメディアは、拉致問題は解決済みだと、日本への非難を始めている。その裏で、金正恩委員長は安倍首相には会って会談を行いたいという。

 とにかく、日本からの経済支援、賠償金が欲しくてたまらないのであろう。
今は、小泉内閣の時とは違う。河野洋平という売国奴も政府には居ない。安倍内閣は言葉通り、拉致被害者が全員無傷で日本の国土を踏んでから、北との本格的な交渉を始めれば良いと思う。もちろん、その前には、拉致被害者を帰すという交渉は必要であるが。