長崎の女子高校生が新種のアメンボ60年ぶりに発見!


 長崎の女子高校生が新種のアメンボを60年ぶりに発見した。
  専門家もびっくり、素朴な「なぜ?」がきっかけ…。

 今日はこのような記事が、産経ニュースで知らされた。
私は、難しく専門的なことはダメだが、小さな生き物、昆虫などが大好きだ。
と言っても、クワガタなどに固執して、飼育したり売り買いしたりすることには、無関心。

 ただ、生き物の生態を観察して、人とどのように共生しながら自然界を創り上げているかなどに興味をもつ。

 この高校生たちは、長崎県立長崎西高生物部の3人の女子生徒らしい。
長崎県中央部の大村湾というところで、生物部のフイールドワークをした際、淡水では良くみられる細長い胴体のアメンボを見つけた。「なぜ、海にこの個体がいるのか?」好奇心に駆られ、実態研究に着手した。

 以来、現地に向うこと50回超、300体以上を集めて特徴を調べた。触覚などが他の種とは異なることから、新種と確認された。雄と雌の平均体長がそれぞれ12ミリ、15ミリであることも突き止めた。

 アメンボに詳しいアメリカ自然博物館の安永智秀研究員(54)は「専門家の間で変わったアメンボがいるとのうわさはあったが、新種だったとは」と脱帽する。
 3人は「ナガサキアメンボ」と命名し、安永氏が成果を論文にまとめた。

 作った標本は海外の博物館などで保管や展示を予定している。3人の一人朝鍋さんは「一つのことを突き止める楽しさを学んだ」と誇らしげに語った
                (ここまで、産経ニュース5月30日より)

 先ずこの3人の女子生徒へ、心からの拍手を送りたい。
ふと、疑問に思ったことをそのままにしないで、よくも根気よく大村湾まで通い、研究を重ねたものだと思う。

 アメンボのような小さな生き物に、何も興味を持たない人は多いだろう。だから、こんなニュースが報道されても「それがどうした?」と、関心を全く持たれないことの方が普通である。

 だが、人間も自然界の中で、他の生き物と共生し、生態系のバランスを崩さないように、生活している。
 このことに無頓着で日々暮らしている人が何と多いことか。
その中で、自分たちの生死に関係するような、大災害や人工物を無理に作ったことによる自然からのしっぺ返しが身近に起こると、慌てふためく。
 そして、それまで、自然のバランスをないがしろにしてきた自分の生きざまは反省しないで、行政などに責任をおっかぶせる。

 話がそれてきたので元に戻すが、素朴な疑問の中から一つの結論へ到達した3人の女子高校生は見事なものだ。

 私も、ずいぶん昔、小5のとき、自宅の前の水田で面白い泳ぎ方をするイモリみたいな生き物を見つけたことがある。図鑑で調べたが載っていない。父に聞いたのだが、父の返事は「恐らくイモリの変形だろう」と、それ以上相手をしてくれなかった。

 学校で先生に聞いたけど、父と同じような返事で、それ以上は迷惑そうなそぶりを見せたので、子ども心に私から遠ざかった。

 私の感想は、「これは山椒魚に違いない」と言うものだった。
周りの何人かに、サンショウウオだと思うのだがと、意見を言うと、みんなから「お前はバカじゃあないのか。こんなところにサンショウウオが居る訳ない」と、私の意見はことごとく否定された。

 それから、十数年後、「大分サンショウウオ」というのが発見され新聞に掲載された。発見した人は大人で、県都大分市の近くであった。
 写真、特徴から私が見つけた生き物は、間違いなく「大分サンショウウオ」だったのだ。
 父にその記事を見せたら、十数年前のことで、すっかり忘れていた。

 以後、大分県では、何箇所かから見つかっている。
私は、今でも生き物が大好きだが、おとなの固定観念で子どもの疑問を否定する態度には、どうしてもなじめない。

 私もせめて高校生くらいで発見していたらなあ、と、思うことがある。