これからの世代と、もう終わった世代の意識の差



[産経・FNN合同世論調査] 「麻生太郎財務相辞任不要]世代別でクッキリ 高齢者は58%も若年層は26%

 と言う記事が掲載された。
以下この記事を引用させていただく

 産経新聞社とFNNの合同世論調査で、財務省事務次官のセクハラ問題を受けた麻生太郎財務相の進退について、「辞任不要」が「辞任すべきだ」をやや上回ったが、年代別でみると傾向に大きな違いが表れた。
 よりセクハラ問題が身近で、意識も高いとみられる若年層ほど辞任は不要との回答が多く、高齢者ほど辞任を求める傾向が顕著だった。

 10・20代では71,7%が辞任不要とし、辞任を求めたのは26,8%だった。これらの比率は年代があがるほど接近し、60歳以上では逆転。58,4%が辞任が必要だとし、辞任不要との回答は35,5%にとどまった。

 女性の回答に限っても同じ傾向で、10・20代は70,1%、30代でも62,9%が辞任不要とした。60歳以上では辞任を求める回答が57,7%となり、辞任不要の35%を超えた。

             引用終わり

 私は感覚的に、こんな回答傾向になるものと予想していた。
しかし、こうもはっきりと、世代間で意識の差が顕著になると、その原因はどこにあるのかと、つい、考えたくなる。

 最近の私は、自分の周りでそれぞれの世代を観察する機会があると、静かに動向を見守る習慣がついた。
 もちろん、私の周りなど、小さな小さな世界で繰り広げられる、ごく普通の人々の生活の一端であるから、その傾向をもって結論を出すことなどできない。

 だが、行きつけの理髪店、温泉の休憩所、病院の待合室などでは高齢者の意識や動向を観察していると、けっこう面白い現象が掴めるのだ。

 先ず言えることは、若者のテレビ離れは私の住む田舎でも進み、情報をネットで仕入れる者が多い。それに対して、高齢者の談話からうかがえるのは、圧倒的にテレビ、とくにワイドショーからの情報入手が多いということだ。

 だから、話し相手の者が、理由を聞くと決まったように「テレビで何何がそう言っていた」とか、「何何の発言が私は好きだ。彼の話は信用できる」などとの答えが返ってくる。つまり、ワイドショーへどうしょうもなく影響を受け、自分の考えは何一つ吐露できない。こんな高齢者が多いということである。

 若者には、仕事柄よく対面して会話する機会が多いのだが、彼ら、彼女らには、日々の生活に密着した意見が多いのも特徴の一つだと言える。
 彼らは理想より、目の前の生活、将来の子育てをどうするか。と言う、現実を見据えた意見が多いことには、納得させられる気持ちになる。

 さらに、若者は、今のマスコミを信用していない。このことも世代間の意識の差に繋がるのだろう。
 新聞人もテレビ局の人も、この当たりの世相を敏感に感じ取る努力が必要なのではないか。それを無視して、旧態依然とした姿勢を変えないまま突き進めば、大手マスコミは崩壊の道を突き進むことになること間違いない。

 私にとっては、若者がしっかりと世の中の動きを捉え、的確な分析をして行動に生かしている姿は、とても頼もしく思える。
 それに対して、低俗なテレビのワイドショーの影響をうけまくる、高齢者たち。人生経験は豊富なのに、いつまでも自分の考えを持てないこの層の人が気の毒に映る。各言う私も充分高齢者だ。
 心して生活の時を刻もう。