知的財産権の侵害から分かる、文化度の高低



 漫画家協会が海賊版を批判 「利益むさぼる」と異例の声明・産経ニュース
                                              2月13日

 作者や出版元に無許可で作品を公開する漫画の海賊版サイトを巡り、日本漫画家協会が13日、公式サイトで「利益をむさぼっている」などと強く批判する異例の声明を発表した。

 声明は、昨年10月ごろから急激に知られるようになったある特定の海賊版サイトを念頭に置いているとみられる。「ビデオリサーチインタラクテイブ」によると、アクセスした人は推定で約29万5千人に上るという。

 この海賊版サイトは、最新のものを含めた漫画単行本や雑誌の「入り口」を提示し、クリックすると中身を無料で閲覧できる仕組み、電子コミック業界の関係者は「精巧な作りで、違法性を感じさせない。男性向けコミックを配信する会社を中心に損害が出ている」と明かす。別の関係者によると、東京・秋葉原のコミック専門店の売り上げも軒並み下落しているという。

 声明は「このままの状態が続けば、日本のいろいろな文化が体力を削られてしまい、ついに滅びてしまう」と指摘している。

               (引用終わり)

 私には、どの国のどんな人たちが、こう言った著作権侵害をしているのか、見当もつかない。だが、原作者が大変な時間と労力をかけて生み出した、いわば分身ともいえる作品を、自分の利益をむさぼるために侵害しているとしたら、許せない想いにかられる。
 昔、日本の科学技術が、西欧諸国に比べ大幅に遅れていた時期には、模造品や明らかに真似をしたと想われる”偽物”が横行した時代があった。

 つまり、その頃の我が国は、欧米に追い付け、追い越せと国を挙げて頑張っていた時代だ。国民の意識も随分知的著作権などには甘い感覚が覆っていた。
 しかし、日本人はすぐに、物まねでは一流には慣れないと気づき、自らの努力でオリジナリテイを高めていった。そして、それに従い、知的財産の侵害がいかに恥ずかしいことかと考え、認識し始めたと思う。

 今はデジタル技術の発達で、容易に人のオリジナリテイを侵害しやすい時代だ。
だからと言って、人が苦労して製作した作品の海賊行為が許されていいことにはならない。
 私は、このような海賊行為に、日本人が加担している事だけはないようにと祈る気持ちで一杯だ。