公式見解の10倍が売買?

23日の産経ニュースで
 公式見解の10倍が売買? 少数民族政治犯が出所 
                     中国の臓器移植を考える会が発足
 
という記事が掲載された。
 私ごとになるが、小説を書くのが好きで第3作の長編で、この問題をテーマに書いたことがあるので、興味を持って記事に目を通した。
 
 記事は短いものであるが、フイクションの世界だけのものではなく、現実に行われているニュースに触れると、いろいろ考えさせられることが多い。
 
 以下、全文引用させていただくことにする。
 
 引用開始
 
 中国の”政治犯”の臓器が売買され日本人を始めとした患者に移植されているとして、実態解明を求めるジャーナリストらが23日、「中国における臓器移植を考える会」(加瀬英明代表)を設立した。
 
 中国で臓器移植を受けることを禁止する法律の制定などを目指して活動する。
 
 都内で開かれた発足会では、この問題を調査したカナダのデービッド・キルガ―元アジア太平洋担当相とデービッド・マタス弁護士が講演。中国で公式見解の10倍の臓器移植が行われ、臓器の出所が少数民族政治犯であること、中国共産党主導で行われていることを突き止めたと話した。
 
 また、不法な渡航移植に保険を払わない法改正を進めたイスラエルの心臓移植医、ジェイコブ・ラヴィ氏が「日本では海外渡航に保険が出ると聞いた。こうした動きはやめるべきだ」と指摘。
 自国での臓器移植の推進を定めたイスタンブール宣言にのっとり、国内移植を進めるように促した。
 
 会は今後、中国で渡航移植を受けた日本人の情報を集め、実態解明を進める。
 
     引用終わり
 中国では、以前「法輪功」という気功の集団があった。中国政府の共産党一党独裁の脅威となるという理由で、”法輪功狩り”が進み熱心な幹部などは、不当逮捕の上獄中へと送られた。
 入獄中に、法輪講での活動における自分の過ちを認めるように、説得された人々が、その要求を断ると、彼らは臓器提供者となり、生体のまま蒸気を抜き取られ、他の患者に移植されると、アメリカやカナダに亡命した法輪功の人が証言したというニュースを見たことがある。
 
 このような、政治犯と言われる人の臓器が、移植のため渡航した日本人に移植されていると聞いて、私は穏やかな気持ちでいることはできない。
 
 中国では、死刑囚を対象に臓器移植を行っていると、政府発表があったのだが、そうなると数字が合わない。中国が公式に発表している臓器移植の件数は年間に1万件だ。
 しかし、実態は6万件から10万件という。(カナダ人弁護士などの病床数や稼働率から計算された数)
 つまり、公式発表の10倍にあたる数なのだ。
 
 ドナーはこのような政治犯や死刑囚だけではない。ウイグルチベットなどの少数民族なども犠牲にあっている。
 この忌まわしい国家犯罪に、日本人が患者として加担していることが分かれば、情けなく、悲しい現実をつきつけられたことになる。
 
 このことも、朝日や毎日、東京などの左派マスコミはけっして取り上げない。テレビも同じである。
 日本政府も、早急に法整備にかかり、このような著しく人道に反する行為に日本人が加担できないよう、立ち上がりべきではないのか。