中国「列島線突破巡航』訓練本格化

 中国の覇権主義は、今年に入りさらに過激になりそうだ。
習近平の野望は、昔の漢民族の栄華、国内におけるわが身の勢力拡大などを、あらゆる手段を講じて実行に移そうとしている。
 
 残念なことに、アメリカのトランプ氏は、中国の世界制覇の野望が、世の中にどのような影響を及ぼすかについては、はなはだ、心もとないと思わせる人物だ。
 その時の状況で、あっちに揺れたりこっちに傾いたりと、理性ある世界観で世の中をリードしていける逸材だとは思えない。
 
 そんな中で、産経の
 中国、 「列島線突破巡航」訓練本格化  「日本列島を一周する訓練を始める危険性(1月18日付)と題する記事が掲載された。
 
 北朝鮮の「核・ミサイル」が世界的脅威となるなか、アジア各地での領土的野心を隠そうとしない中国への警戒も緩めてはならない。中国空軍は昨年12月、戦闘機による日本海上空の飛行を強行し、同軍の「遠方展開」が新たなステージに入ったことを誇示した。尖閣諸島沖縄本島に対する、中国の暴挙・野望に警鐘を鳴らし続けているジャーナリストで、日本沖縄政策研究フォーラム理事長の仲村覚氏が緊急寄稿した。(夕刊フジ
 
 朝鮮半島が緊迫するなか、日本政府は危機回避策として、中国による北朝鮮制裁に期待し、中国との関係改善に動き出している。だが、冷静に中国の動きを見ると、日中友好とは対極的な動きをしている。
 
 中国空軍は昨年11月から12月にかけて、宮古海峡沖縄本島宮古島間)を突破する訓練を9回も繰り返し、空中給油機を使った小笠原諸島やグアムなどを結ぶ「第2列島線」の突破に向けた訓練を本格化させた。これらは戦略的な意図のもと、日本国民に騒がれないように進められた。
 
 「中国を縛りつけることのできる鎖はない」
 
 同空軍報道官は昨年11月30日、こう強調した。
 
 事実上、沖縄や台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線の突破宣言といえる。翌月12月には「前日『にょう島巡航』を実施した」「多数の爆撃機や戦闘機が参加した」「定例・常態化した
遠洋訓練だ」「国家主権と領土を守る能力の向上を図った」と発表した。
 
 そして、中国空軍は同月18日、初めて対馬海峡を超えて日本海で訓練を行い、「日本海は日本の海ではない」と言い放ったのである。
 
「にょう島巡航」について
、「(台湾)島を回る飛行」と報じたメディアもあるが、中国空軍は11月、パシ―海峡(台湾・フィリピン間)と宮古海峡を通過して、沖縄・先島諸島と台湾を周回する訓練を行っている。
 
 つまり、にょう島巡航とは「列島線突破巡航」であり、私は「列島線突破訓練』だとみている。 
 
 中国空軍のこうした動きを放置すれば、最終的には、北海道とロシア・サハリン島の間にある宗谷海峡も突破し、日本列島を一周する訓練を始める危険性がある。気がつけば、中国軍機がいつでも日本全土を爆撃できる態勢を整えてしまうことになりかねない。
 
 日本政府が、中国の野望を軽視して「一帯一路」構想に協力すれば、自分の首を絞める縄をなうことになる。
 
        引用終わり
 
 1960年代初めの尖閣諸島は中国のものだと、中国が言い始めた頃からすでに、
50年以上の年月が経過している。
 
 日本政府、日本人の甘さと言うか、危機感の無さがズルズルと今日の状況を創り上げたともいえる。国際問題の専門家や心ある政治家の一部では、中国の覇権主義の脅威を唱えていたにもかかわらず、無視されてきた。
 
 国土防衛について発言しょうものなら、「逆コースだ」「反動だ」と売国左翼からつるし上げにされる。
 最近になり、国を防衛する意味について、少しずつ理解は深まってきたが、中国の国民の生活など無視した驚愕的な軍拡のスピードには、追いつかない。
 
 今でも自民党という与党の中にも、中国の[一帯一路]構想に理解を示す政治家が存在する。こうした連中の頭の中では、中国からの脅威という言葉は欠落しているのであろう。それとも、典型的な売国奴なのであろうか。
 
 日本がのほほんとしている間に、着々と中国空軍は日本列島を包み込むように訓練の地域を広げている。さらに、空母の建設などを促進して、海洋も手中に収めるべく、他国の主要港に軍事拠点を造っている。
 これらの動きを、傍観していれば海に囲まれた我が日本は、制空権も海洋航行の手段も奪われかねない。
 
 政府はもちろんだが、日本のリーダーと言われる人々は、こう言った現実を国民に知らせ、その対応を真剣に考えるべきだ。