憲法改正、論議が盛り上がることを期待する

以前は憲法改正について話し合おうと、問題提起すると、「今の憲法を一字たりとも変えてはいけない。あなたは改悪に賛成なのですか?」
 などという意見が返ってきた。
 
 北の脅威を現実のものと受け止める人が増えたせいか、今では憲法改正について話し合うことに、以前みたいな感情的な反対の言葉はあまり聞かれなくなったようだ。
 
 それでも、戦後の教育で可笑しなことを刷り込まれた人々の間で、その”後遺症”を引きずっている場合も散見される。
 冒頭に記したように、改正について話し合おうと口を開くと「あなたは改悪に賛成なのか」と改正イコール改悪とすぐに飛躍した言葉が返される。
 これはまさに戦後教育のトラウマと言えるのではないか。
 
 昨夜は、自民、立憲民主、希望、民心などの議員がBSフジの「プライムニュース」に出ていたが、その中でキャスターの反町氏が問いかけた憲法の改正についてでも、参加者は落ち着いた発言をしていたように思う。
 
 ただし、自民党新藤義孝議員が、「今の憲法には、この国をどのようにして守るのか、と言うことが全く書かれていない」と発言していた。
 これについては、他の野党の議員からは納得のいく意見は出なかった。
 
 なんだか、改正論議は行ってもよいが、国防、自衛、など9条に関することの議論は避けたいとの思いが、野党の議員たちにあるように感じられた。
 
 国会議員の立場を自覚しておれば、国民の生命、財産をいかに守るかと言うことを考え実行するのは、議員たるものの一番の責任だ。
 共産党は論外だが、旧民主党の流れをくむ議員たちは、与党の荒探しに熱心なあまり、この国をどの方向に導こう、国民にどのような社会の到来を考えているといった、現実的かつ建設的な未来像の研究を怠っているのではなかろうか。
 
 いつまでもアメリカとの同盟関係だけに頼るのではなく、独立国としての自国の防衛、自衛に対して真剣な盛り上がりが起こることを期待する。