残念な中止
台風22号の影響で、一昨日から大分方面はいつもより強い風が吹き、選手が車いすで競争を繰り広げるはずのコースのあちこちに、枯れ枝やゴミなどが散乱。毎年この大会が行われる前には、大勢のボランティアがコース沿いの清掃を行い、今回も万全の準備ができていた。
それが思いもよらぬ台風の風に、コースを荒らされ車いすの選手が激走するとき、安全が確保できないと、大会本部が中止を決めたらしい。
今まで一度も中止になったことがないだけに、大会関係者や出場予定の選手たちはさぞ残念な想いがしただろう。
私たち一般のファンも、もちろん台風の接近を恨んだのだが、昨年は10年ぶり日本人が一位と二位になり、今年も連覇が期待された。
創設者の中村医師は、ベッドで寝たきりになりがちな障害者が、なんとか自立できないかと、障害者が健常者と同じ立場で社会参加できる道を模索。
1950年代には、ヨーロッパの障害者自立の先進地などを訪ね、県内に障害者の授産施設「太陽の家」を設立した。
別府や日出町には、障害を持った人々が元気に働いている。
このときはハーフマラソンだったように記憶している。
そして、回を重ね世界中の障害者が、この大会に出場することを目標にして、世界各地から参加するような権威ある大会に成長した。
中村医師は、過労が原因でこの3年後くらいに帰らぬ人になったのだが、その功績は今も燦然と輝いている。
今年は誰が一位のテープを切るかと、楽しみにしていたのだが来年こそはと、楽しみを残しおきたい。