元駐米大使 加藤良三氏の正論

 今朝の産経ニュースでは、元駐米大使、加藤良三氏の
”平和主義という「防波堤」は危うい  安保・国防は「脱情緒」の世界だ”
 
 と題された論文が掲載されている。
 
 今の我が国を取り巻く危機。それにどのような意識で対峠すれば良いかを示唆する素晴らしい見解だ。
 残念なことに、私の視力はまた落ちてきた。
全文、引用させていただきたいのだが今回は無理。
 そこで一部抜粋ということで、感想を述べさせていただこう。
 
 加藤氏は先の敗戦に懲りて、日本は平和主義という防波堤を築いた。その防波堤の中で大きく波風が立ち始めた。
 
 例えば、今、電磁パルス攻撃ということが話題になっているが、アメリカ、ロシア、中国はかなり以前からその力を持ち、備えを進めている。アメリカなどは国内の3000箇所に及ぶ施設に、この攻撃に対しての備えを完了させているらしい。
 それに対して我が日本の現状はどうなのか。
 
 さらに、国が侵略にあったとき、身を持って戦う用意があるか、の質問にイエスと答えた人の割合は、64カ国・地域中 最低の11%だった。
 
 日本および日本国民は「軍事的恫喝」以前に「政治的恫喝」に脆弱な体質になっているのではないか。
 
  私たちは法治主義でまいります。法の支配ならぬ人治主義の国や国民的情緒主義の国などへ対しては、「さわらぬ神にたたりなし」「お金で片付く話なら」というアプローチでまいりますという姿勢でどこまで切り抜けられるのか。
 
 防波堤をはるか遠くに造ることに邁進し「日本は危険な国です」とあちこちに注進して回る勢力には、このような日本の精神構造に甘え、それを悪用している者がいるのだろうと推察する。
 
 と、加藤氏の文章からほんの一部を紹介させていただいたのだが、
為政者たちが、今、真剣に取り組む課題の一丁目一番地は、日々危険が迫っている「どうすればこの国を守れるのか」ということについて論議を進めることなのではないか。
 アメリカの核の傘の下にあるから、我が国は大丈夫だとか、平和憲法に守られているので日本は外敵の侵略は受けないなどの意見は、私に言わせれば、どうにもならないほど情緒的でしっかりした担保は無い。
 
 具体的には、憲法の改正が急がれるところだが、現実的にはすぐには無理だ。
とりあえずは国防予算を増やし、電磁パルス攻撃などへの対応も含め、有事の時は相手国の攻撃基地への先制攻撃などの可能性について提案して欲しい。
 
 売国勢力は、すぐに森友、加計隠しだなどと、ピント外れの反撃をするだろうが、国民の生命、財産を守るという大義こそが、今、喫緊の課題であることを忘れてもらいたくない。