新年度スタート

昨年は、十数年ぶりに地区のお世話係の役が回ってきて、いつも過ごす毎日の生活は少しだけ歯車の回転の仕方が変わった。
 その役も昨日で終了。
長いようで意外に短かった1年だった。
今朝はお役から解放され、ホッとする朝を迎えることができた。
 
 田舎で生活していると、地区のお世話の一番の大仕事は、一人住まいなどの高齢者の動向。
 昨年は就任早々何日も電灯がつきっぱなしの一人住まいの高齢者の家があって、この方の動向が分からず慌てたスタートになった。
 
 心当たりを片っ端から調べ、市内の病院へ入院していることが分かった。あとでご本人に聞いたところ救急車で運ばれたとか。
僅か数十メートルしか離れていないご近所さんでも、深夜などの救急車は対象者の家が近くなると、サイレンを鳴らすのをやめるので、誰も気づかなかったようだ。
 
 今ではお元気に元の生活に戻られているので、安心だが一人住まいの高齢者は多くなるばかりで、地区の連携がますます必要になってくる。
 次に降りかかる大きな仕事は、地区に不幸があったときだ。
以前は地区あげて、炊き出し、葬儀の手配と実行など、役員の仕事は大変であったが、最近は私たちの田舎でも葬祭場を使う例が多い。
 昔に比べてずいぶん楽になったが、受付やお茶くみなど地区のお世話係を手配して人手を集め、采配を振らねばならない。
 
 地区の連帯意識を継続するためには、まだまだ、このような仕事は欠かすわけにはいかない。
 しかし、22戸しかない地区では、65歳以上の高齢者家庭がほとんどで、そうでない家は僅か数軒しかない。
地区のお世話係も80歳を過ぎたご老人には負担は大き過ぎる。
次にお世話の役が回ってくるときは、私もかなりの高齢者になっている。それまで私が生存しておればまたお役を引き受けることになるのだろうか。
 
 過疎の田舎が持つ悩み、人口減少と高齢化率の上昇。政府がどんなテコ入れを行おうともベストの対策は無理であろう。
 このまま、限界集落から消滅集落化していくのだろうか。