大学の自治と国歌斉唱

産経ニュースによると、我が国の国立大学の卒業式で、国歌斉唱を行わない大学が多数で、国歌斉唱を実施した大学は86校中僅か14校であったという。
 
 学習指導要領で国歌斉唱が規定されている小中学校などと違い、大学での国歌斉唱は明文化されてはいない。
 そこで、多くの大学では「大学の自治を脅かしかねない」との理由などで国歌斉唱を実施しないらしいのだ。
 
 このあたりが、私には日本の国立大学の異常さに大きな違和感を覚え、国民の税金で運営されている国立大学の在り方はこれで良いのだろうかと心配になってくるのだ。
 外国の国立大学でこのような話を聞いたことは無い。
どうやら日本独特の現象のようであるが、国歌を斉唱することと大学の自治が脅かされる因果関係を、実施していない大学の職員なりにぜひとも説明をして欲しい。
 
 納税者の一員である私には、それを問う権利がるのではないのか。
 
産経ニュースによると、兵庫県加東市の兵庫教育大は、その数少ない実施校の一つだそうだが、この大学の担当者は
「要請を受けて国立大としては実施が当然だと判断した」
また、この中で卒業後は大阪府内の小学校の教員となる学生(23)が式典後のインタビューに
「これまで小学校の卒業式などでも歌ってきたので、卒業式で国歌を歌うことは何も違和感を感じなかった。歌って当然だと思った」と答えたらしい。
 
 麗澤大学教授で教育問題に詳しい八木秀次氏は
「海外の大学では国歌斉唱は当たり前。大学の自治を主張する声もあるが、国立大には国家の将来を担う人材を育てる役割があり私立大とは違う。国民の税金が投入されながら国の言うことを聞かないのか。式典で国歌斉唱を行うのは当然だ」と話している。
 
 このような、私に言わせれば異常に映る国立大学の態度について、皆さまはどのように感じておられるのであろうか。