北朝鮮の脅威に・・・。

 本日の「産経抄」から
 
 「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たった四杯で夜も眠れず」幕末に詠まれた狂歌は、日本史の教科書にも載っている。
「上喜撰」とは宇治の高級茶のこと。浦賀沖に現れた米国の蒸気船に掛けている。つまり、4隻の来航だけで慌てふためく幕府を皮肉ったものだ。
 
 平成10年8月31日に北朝鮮が発射したテポドン1号もまた、日本人の「泰平の眠り」を確実に覚ました。実はその10日前に小紙は「北朝鮮日本海に向けて中距離弾道ミサイルの発射準備」と報じている。各紙はほとんど無視していたが、翌年に新聞協会賞を受賞する記事は正しかった。
 
 いや正確には、日本海どころか日本列島を飛び越えて太平洋に着弾していた。北朝鮮が日本全土を射程におさめるミサイル開発に成功する。衝撃の事実もさることながら、発射から発表まで半日も要した、政府の慌てぶりにも驚かされた。
 テポドンは、日本人が北朝鮮への甘い幻想を捨て去り、安全保障問題を真剣に考えるきっかけになったと言える。
 
 北朝鮮は昨日、またぞろ人工衛星と称して、長距離弾道ミサイル発射を強行した。
自衛隊は、迫撃ミサイルを含めた万全の態勢で待ち構えていた。18年前とは隔世の感がある。
 もっとも、今回の飛行ルートに近い沖縄の人たちの不安大きかっただろう。幸い混乱や被害はなかったものの、翁長雄志知事は「心臓が凍る思いだ」と述べている。
 北朝鮮が先日行った核実験に続くミサイル発射は、知事の泰平の眠りを覚まし、沖縄の置かれた危機的な状況を改めて実感させられたはずだ。
 ならば米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設について、政府との現実的な話し合いを一日も早く始めるべきである。
 
                   引用おわり
 
 何度も持ち出すが、昨年の安全保障関連法案での審議で、学者、マスコミ、知識人と言われる人々の大合唱で、集団的自衛権についての法案反対の声が吹き荒れた。
 それに呼応するように、一部の市民、若者が同調して国会前では連日のように反対のデモが行われた。
 集団的自衛権の行使について賛成の動きもあったのだが、マスコミは恣意的に反対派の映像を流し続けた。
 私の友人などは、この報道の片寄りに煽られたのか、私と顔を合わせるなり
「ゲンさん、今度の集団的自衛権のこと、あれは明らかに政府が間違っているねえ」と話しかける始末。
「どう、間違っているの?」と聞き返すと
「それは、この法案が通ってしまうと、日本はまた戦争する国へ後戻りする。日本がそんな国になることには反対ですタイ」
 
 この友人の想いの裏には、国をどうして守る必要があるのか。平和憲法がある限り日本は攻められない。むしろ、日本が外国を攻める、或いは日本が海外で戦争を始めることを防ぐ手立てを考えるべきだ。との想いがありそれを信じて私に真剣に迫ってくる。
 
 恐ろしいことである。良い年をした大人がマスコミのプロパガンダに踊らされ、日教組が長年にわたり刷り込んだ”平和憲法”のありがたさを未だに信じ込んでいる。
 
今回の北朝鮮の核実験、長距離弾道ミサイルの発射についての見解は聞いてはいないが、この目の前の現実にこの友人はどのような想いを抱いているのだろうか。
 
日本全土を攻撃できるテポドンより航続距離の短いノドンミサイルは、200箕ほどがいつでも我が国を攻撃できるように配備されているらしい。
 沖縄を狙う中国、日本に照準を合わせている北朝鮮のノドン。
日本人が”泰平の眠り”という平和ボケ状態にあるうちに、この危険な国々は着々と将来、力にものを言わせ我が国を意のままにコントロールしょうと準備を重ねていると言っても過言ではない。
 
 国民を挙げて国の防衛を真剣に考えることは、そのことが起きてからでは無意味なことだ。
 現実に我が国の周りには、このような危機が常に存在するということを肝に銘じて若者を含めてみんなで考えて行きたいことだと思う。
大人たちは、今年の国政選挙から選挙権を得る18,19サイの若人たちに、正しい歴史を教えて判断の基準を高めていく努力が必要だ。