偏向教育の活発化を憂う

 今朝の産経ニュースで、次のような埼玉県で起きた学校現場で行われている偏向教育の実態が目に留まった。
 以下、このニュースを引用して、少し私見を述べてみたい。
 
 
 
 産経ニュースより
埼玉県春日部市の市立豊春中学校の男性教諭(53)が9月、ホームルームで安全保障関連法への反対デモを取り上げた共産党機関紙「赤旗」のコピーと安倍晋三首相の70年談話を「欺瞞(ぎまん)」と批判する文書を配布したことが、15日関係者への取材で分かった。
 
 教諭は12月上旬にもマイナンバー制度を批判する文書を配布。市教委は「政治的中立性を欠いた指導を繰り返している」として処分を検討している。
 
 関係者によると、教諭は2年のクラス担任で、生徒が行う「今日の気になるニュース」と題した用紙に新聞記事を貼って感想を発表する活動で、9月急遽発表を担当。
安保法に反対する学生グループ「SEALDs」(シールズ)のデモと主張を扱った赤旗記事を貼り「政権の長たるだれかさんの答弁よりも、よっぽどこの法案の本質を言い当てている」などと記した。
 
 外部から指摘を受けた市教委が9月、学校に調査を指示。校長は教諭を指導したが、12月に再び「マイナンバー違憲訴訟」の記事を貼り、「国家による管理、統制つまりは昔歩んだ危険な道へ後戻りを感じさせる」などと記述し配布した。
 
 
          引用終わり
 
 来年度からの選挙年齢を18歳に引き下げる。この選挙制度の改革は来年行われる参議院選挙で早速実施される。その時点で18歳の誕生日迎えた高校3年生は、それぞれの想いを胸に自分が指示する人へ一票を投じることになる。
 
 このとき生徒個人個人は、自分で知り得た情報や自分の持つ信念や世界観でこの人に一票を投じたいとの結論を出して、投票所に向かうことになる。
 しかし、どの生徒も自分の想いや世界観が確立しているのかと言うと、まだまだ考えや信念が固まっていない生徒の方が圧倒的に多いのではなかろうか。
 
 そんな生徒の心に分け入って、教師が洗脳していこうとすれば、これはいともた易い行為となろう。
 私は高校現場でそのようなことが、今まで以上に盛んになるのではないかと心配になるのだ。私のこれまでの高校生らとの付き合いでも「誰だれ先生はこんな発言をしていた」「あの先生の話は、いつも片寄り過ぎている」などの生徒の感想をたくさん聞いてきた。
 
 しかし、これからは選挙と言う具体的な状況があって、特定の候補者を当したい。あの候補者は落選して欲しいと思えば、公職選挙法に抵触しないような対応で教師は、生徒に自分の想いを刷り込むことは、簡単な作業ではないのか。
 
 この春日部市の場合は、対象が中学生である。
高校3年生よりもはるかに世間というものには疎いはず。いわば純白のキャンバスに教師が自由に自分の想いを書きなぐることが、高校生を相手にするよりははるかに簡単な行為であろう。
 しかも、この教諭は校長の指導に聞く耳を持っていないようで、何度注意されても自分の片寄った行いを改めようとはしていない。
 
 学校現場でのこの手合いの教師にあるまじき態度を示す人物は、この春日部市の教諭だけではない。
 ただ、共通して言えるのは、こんな行為をする人々はほとんど相手の抗議や説得には耳を傾けず、自分の主張を繰り返す。
 
 将来の貴重な選挙民候補として、早くから洗脳していこうと考えているのか、やることが小汚い。
 選挙年齢が18歳に引き下げられたこのタイミングで、教育へ携わる者への生徒を対象とした政治的言動を厳しく取り締まる法律を検討するべきである。