温かさの恩恵

気象庁が発表した長期予報通り、今年の12月はびっくりするほどの温かさが続いている。
 朝晩こそ、気温は4度台まで冷え込むが、日中の最高気温は15~16度まで上がる。
そんな中で温かさを敏感に感じ取る庭の花々はとても元気だ。
 
 ベゴニアの好きな家内は、遠出したときに覗くハウス栽培の珍しいベゴニアをよく購入する。
 それで、我が家のベゴニアの鉢は30個を超えてしまった。
毎年、霜にやられぬように、冬が近づくと室内に取り込むのだが30以上の植木鉢を日当たりの良い廊下まで運ぶのは、けっこう重労働だ。
 
 今年はありがたいことに、この暖かさのおかげでまだ外で生き生きと花を咲かせ続けている。
 それに25年以上も前にいただいた南国の花、ブーゲンビレアが鉢の中で大きくなりこれは私一人の手には負えない。
 夏の強烈な太陽の下でたくさんの花を咲かせた後、毎年9月の終わりに根洗いを行う。そのたびに鉢は少しずつ大きなものに変える。
 現在は直径が80センチを超える大きなものになり、高さが1メートル以上に育ったブーゲンビレアに成長している。
 
 北風の当たらぬ日当たりの良い場所なら、外に地植えしても大丈夫らしいのだが、成長が早くなり部屋の中で楽しむわけにはいかない。
9月末の花が咲き終わった後に、根洗いをして少し大きな鉢に植え替えると11月には、新たな花が咲き始める。
 それを室内に取り込むと、御正月は見事な花が咲き乱れ室内を飾ってくれる。
この暖かさで今年は未だに外に置いたままだが、日光を浴びて新しい花が成長し続けている。
 
 シャコバサボテンも4ハチほどが赤いつぼみを膨らませて、室内に取り込んでもらうのを待っている。
最大の問題は、30鉢を超えるベゴニアの置き場所である。
 
 本格的な木枯らしが吹き荒れる真冬に、室内と廊下が花の楽園に代わるのは嬉しいのだが、水やり、こぼれた水を受け止めるビニールシートなどで部屋が占領されるのは頭が痛い。
 
 できればこの暖かさが春まで続いてくれれば良いのだが、必ず厳しい寒さに見舞われる日がやってくる。
 ところによっては、この暖かさで降雪がなく、スキー場は開店休業状態だとか。
季節は人間が望むように、バランスよく運んではくれない。
 それでも寒さが苦手の私には、温かな12月を喜んでいる。