10月1日

 4月の年度初めから、早くも半年が過ぎた。
今年は、地域のお世話の順番が回ってきて、私の好きな飯田高原にも中々出かけられない。
 そうこうしているうち、飯田高原では地元のJAと他県の業者が秘密裏に話を進めて養豚場の建設計画を進めていると、飯田の仲間から連絡があった。
 
 何しろ、風光明媚で大自然に囲まれた高原の一角に8000頭から10000頭の豚を飼育すると言う計画だそうな。
 
 仲間は、早速地元住民と協力して反対運動を立ち上げた。
こんな計画は、詳しい人に言わせると、表面化した時点で計画は後戻りができないほど進んでいるものらしい。
 
 しかも、地元のJAの人たちが推進派の中心に居ることが分かり、反対運動の盛り上がりも期待できないとか。
 商業主義に片寄った現代人の開発が、観光地として客を呼んでいた地域にどんな影響をもたらすのか。自然破壊は一度起こすともとの姿を取り戻すのには物心両面で大変な負担がかかる。
 
 今朝は、すぐ近所の方の訃報が入った。
私は朝から連絡と、受付係などの人員を確保するために、てんてこ舞いの時間を過ごした。
 年寄りばかりが目立つ過疎地域では、お葬式の手伝いも足腰の弱った老人が身体に鞭打って腰を上げなければ前へ進めない。
 
 こんなとき、この国の行く末はどうなるのだろうと、不安がよぎる。
今日は、昨夜からの強力な低気圧の為、外では強い風に冷たい雨が容赦なく降り注いでいる。
 10月というのは、5月と並んで最も暮らし易い気候のはずだが、天候までが私をいじめてくる。
 
 まあ、こんな日ばかりが続くわけでもないのだから、明日、明後日と気持ちの良い日が訪れることを期待して、今日の務めを頑張ろう。