TBSは何を考えているのか

今、TBSテレビのドラマで、このドラマの悪徳代議士を演ずる寺田農さんの胸に、政治家が北朝鮮による拉致被害者の救出を願うシンボルバッジとして付けているブルーリボン・バッジをつけた演出に物議が起こっている。
 
 このドラマの演出者はどんな目論見があって、このような設定をしたのか。
一日も早く拉致被害者が、一人残らず元気に日本の土を踏める日を、被害者の家族はもとより、その支援者も首を長くして待っている。
 
 この被害者のご家族や支援者の気持ちを逆なでするような行為を、どのような狙いがあって行ったのか。
 菅官房長官は多くは語っていないが、不快感をあらわにしている。
当然のことだ。
 
 普通の国際常識が通用しない北朝鮮を相手に、交渉を粘り強く続けている政府だが、残念なことにその成果は中々はっきりとは出ていない。
 日本国民の気持ちも、はっきりとは出てこない拉致被害者救出の動きに、ともすると風化していく危険な空気を孕んでいるのではないか。
 
 しかし、何の罪もない少女や若者が一方的に拉致誘拐された、こんな理不尽が許されることではない。
 人ごととは思わず、日本人は我がこととして拉致被害者が、無事に祖国の土を踏めるように気持ちを一つにして声をあげるべきなのだが、北朝鮮に振り回されるような時間が過ぎて行くばかりだ。
 
 交渉の難しさは理解できるのだが、経済制裁や故国への送金を停止させるなどの処置を強めるなどして、圧力をかけて行くわけにはいかないのだろうか。
 
 こうした中でのTBSドラマは、何のために悪役代議士の胸にブルーリボン・バッジをつけた姿で登場させたのか。
 国民が納得するような説明をTBSはすべきである。