安保法制反対デモに関して

昨日の日曜日は、日本のあちこちで今参議院で審議中の「安全保障法案」に反対するデモが行われたと、各メディアのニュースは伝えている。
 
 いつも思うのだが、主催者側の参加人数の発表が、警備にあたっていた警察発表の人数と大きく違うことだ。
 今回の国会周辺でのデモには、主催者側は10万人と言い、学生などを中心としたシ―何とかという組織の連中は12万人という。
それに対し、警備を担当した警察発表では3万人と発表されている。
どの発表が信じられる本当の数字なのだろうか。
 
 生活の党の小沢一郎などは、10万人以上が国会を取り巻けば、安保法案は粉砕できるとか言っていた様子。
 主催者側の発表が、本当なら小沢氏の言葉通り、安保法案は廃案へと追い込まれるのであろうか。
 
 テレビに映し出される映像には、民主、共産、生活、社民などの野党の党首が、雁首を並べ口々に「戦争法案反対」などのシュプレヒコールを唱えていた。
テレビ局は、このような安保法案に反対する連中の様子は、ニュースとして克明に伝える。
 しかし、先週の動きとしては、東京や福岡など、いくつかのところで安保法案に賛成する人々の集会やアピール行動も行われている。
テレビ局は、どこもこの動きはニュースとして伝えていない。
 
 マスコミの公平性、公共の電波をつかう社会的責任からも、一方の動きだけを伝えると言うのは明らかに可笑しいのではないか。
 
 中立性を重んじなければならない国連の事務総長が、アジアの平和のバランスを破壊しょうとしている中国へ、一方的に加担する態度と同じではないか。
 
 安保反対に参加している若者や女性へのインタビューを、テレビは流していたがインタビューに応える人々の口を衝いて出てくる言葉は、判で押したように同じ意味の応えばかりだ。
 
 この法案が通れば、世界のどこへでも出かけて今すぐにでも戦争を始まるような荒唐無稽な回答ぶりに思わず笑ってしまった。
その隣では、「憲法9条を守ろう」という言葉を描いたプラカードを持つ女性が映りこんでいる。
 この人たちが心の底から9条で平和が守れる、今審議中の安保法案が通れば日本は戦争をする国へとひた走りを始めると考えているのなら、何と愚かで恐ろしいことであるか。
 
 これまでの中国の動きなどを説明しても、私の友達にも中国人が居るけど、皆さんとても日本が好きで敵対するような気持の人は、一人も居ないとの答えが返ってくる。
 それぞれ個人としての想いは、中国の人でなくても同じであろう。一個人が日本は中国の覇権主義の邪魔になるから、隙あらば日本を攻め滅ぼしたいななどという答えが返ってくるはずはないのである。
 
要は、個人ではなく国家、或いは中国共産党政府の野望についてである。
当面は周辺国であるアジアの盟主になる。これが第1段階でアジアが制覇できたあとは、着々と準備を固めさらに広い世界へと覇権の目的を進めて行きたいと言うのが、中国の本音であろう。
 
 そのために、ウソも百ぺん繰り返せば本当になると、歴史をねつ造し、周辺国に中国の親派をつくり自国の野望を実現しょうと懸命なのだ。
 
 そんな中国にとって、一番目障りなのは日本とアメリカの軍事同盟基盤が強固になることである。何とかして、この流れを止めなくてはならない。
こんな時こそ、日ごろから中国へ、シンパシーを持つ日本の連中を炊きつけて、大掛かりな安保反対運動を煽るべきだ。
 私には、テレビを通して映し出される民衆の姿から、こんな想いが頭をよぎるのである。
 
 本当は日本とアメリカの同盟関係が強くなればなるほど、中国の野望は実現から遠ざかり、日本の平和が守れる。多くの人々にそのことに気づいて欲しい。
 
 飾り物の憲法では、9条があるからこそ国は守れない。
9条を崇める日本は、日本から利をせしめようとする国にとっては、こんな都合の良い対象は無いのである。
 竹島を分獲ろうが、北方領土を火事場泥棒のようにかっさらって平気な国に対して、9条をバックボーンとして外交交渉などできるはずがない。
 
 日本の後ろ盾として、強力な米軍の存在はそんな意味から中国などにとっては、最も厄介な状況になると言ってよい。
そんなことまでを考えて、安保法制を考えて欲しいものだ。