国連との距離を置くわけにはいかないのか

韓国の朴クネ大統領に続き、国連の事務総長の何とかいうのが、中国の抗日戦勝70周年の記念式典へ出席するとか。
 
 これまで、なんども述べてきたが、今の中国共産党、およびその前身である八路軍と日本軍はほとんど戦火を交えてはいない。
 
 日本と正面から戦ったのは、後で台湾へと逃避した蒋介石の国民党軍だ。
八路軍は山間部の農村へ逃げ回るだけで、日本軍もそんなに脅威には感じていなかった。
 日本の戦況が厳しくなり、中国での日本軍の活動が落ち始めたころ、毛沢東共産党軍が勢いを増し、蒋介石たちを台湾へと追い払った。
 あとで、毛沢東は日本軍のおかげで中国は我々の支配下に治まった。と、感謝こそしているのだ。
 
 それを抗日戦勝利だと今の中国共産党が騒ぐことが異常なのだ。
しかも、その頃日本であった朝鮮族は、日本軍として戦っている。
そうした歴史的経緯から韓国の大統領や韓国人の国連事務総長が、のこのこと式典に訪れる。誰が見ても可笑しな構図である。
 中国は、とにかく日本を孤立させたい。アジアを自分たちの都合の良い地域に仕立て上げるためには、日本が目の上のこぶだ。
 そのためには、日米韓の軍事協力の態勢にクサビを打ち込みたい。
今回の式典への招待はそんなところであろう。
 
 しかし、国連としては中立の立場をとり、静観するのが常識で事務総長自身がのこのこ出掛けては国連のあり方に大きな疑問を残すことになる。
 
 中国は過去の歴史をほじくり、あったかどうかも解らない南京の虐殺や日本軍の残虐性を宣伝し、国内には経済政策の失敗などを稀釈しょうとし、国外に向けてはプロパガンダをばら撒くことで、南シナ海などでの覇権主義を薄め、注目の目を他所に向けさせる。
 この魂胆に韓国の大統領も、国連の事務総長も乗せられているに過ぎない。
 
 国連では、敵国条項を外すことなく我が国には多くの財政的負担を要求してくる。
常任理事国の中国やロシアは日本が負担する金額より少ない上、きちんと分担金を支払っていないとも聞く。
 さらに、日本の常任理事国入りに対しては、この2国は拒否権を使って反対に回る。
 
 しかも、ウクライナやシリアの問題を見ていても、国連としては何ら解決の道筋はつけられないままだ。
 こんな国際組織に我が国はいつまで律儀に対応するつもりなのだろう。
国連を脱退せよと、言いたいところだが今日の国際情勢から考えて、そう短絡的な結論は出せない。
だが、適当な距離を置いてお付き合いすることは可能であろう。
国連分担金を負けさせる。それに反対なら常任理事国は日本以上の負担をせよと迫る。とくに中国は都合の良い時はGDP世界第2位だと、威張るのだからそれにふさわしい負担を求められても異議はないはずだ。
 
 中立的なスタンスを守れない事務総長のもとで、律儀に多額の負担をしてまで真面目な国連の一員として全うする意味は最早無いのではと思う。