盆終わる

 お盆が終わり我が家にいつもの日常が戻った。
若いころなら何ということもなかった生活リズムの変化が、最近は身体に堪えるようになった。
 今日は孫の居ない朝を迎えてホッとしている。
しかし、孫と共に賑わいも去り、多少の気抜けも身体に充満する。
人間とは、勝手なものだ。
 
 平素は込み合うこともない田舎の道路が、車の渋滞を起こし、いつもなら赤信号を一度待てば通過できるのに、3度も待たされた。
 
 街から帰省客は一挙に減ったが、これから数日は盆踊りの日々が続く。
昔は亡くなった方々の供養が、盆踊りの目的だったが最近では、観光客相手の”観光盆踊り”が中心だ。
 
 徳島の阿波踊りなどのように華やかさはないが、地域で大切に受け継がれてきた盆の行事だけに、日ごろは見かけない市民の人々が大勢集まって、盆踊り大会を盛り上げる。
 
 寝苦しかった夜もいくらかひんやりとした空気に包まれるようになった。
ただし、この時を待っていたのか外では「クツワムシ」がガチャガチャともの凄い羽音で大合唱。これが深夜まで毎晩続く。
 
 天敵が居ないことを確かめたのか、我が家の軒下までやってきて、数匹で”合唱”を繰り返す。
 秋が近いことを告げても居るのだが、このやかましさにはあと何日か悩まされる。
 
早く、コオロギや鈴虫の鳴き声に代わって欲しいものだ。