近現代史の教育を急げ

日曜日の朝は、フジテレビの新報道2001をときどき観る。
ただし、けっこう忙しいのでちょこちょこと、部分をかじるような観方になる。
 
 今朝も、若者がどの程度大東亜戦争の前後について、知っているかみたいな観点からの放送をしていた。
 その中で、終戦の日はいつか?原爆が投下された日は?この時の日本の同盟国はどこか?などの質問を、街頭で若者へ聞いていた。
 
 終戦の日も原爆が投下された日も、若者の正答率は5割前後。
私は顔をしかめて他の仕事をやめてテレビを観た。
次の日本との同盟を結んで戦った国になると、正答率は30%を切るほど無知なことが分かった。
 中には「同盟を結んでいたのはアメリカ?」みたいなトンチンカンな回答をする人も。
質問者は「アメリカは敵国だったでしょう?」と回答者に話しかけていたが
私は、この問答をバカバカしくなって観るのをやめにした。
 
 中学でも高校でも歴史を学ぶときは、時代を古代から現代へという順で学んでいく。学校行事や教師の授業の進め方で、時代が昭和に入るころには、授業日程に余裕が無くなってくる。
 最後は、時間切れで満州事変や大東亜戦争、戦後の日本と復興などは大幅にカットされると言うのが、どこの学校でも行われる歴史教育の実情であろう。
 
 そして、先ほどのような近代や現代の歴史を知らない若者が量産される。
歴史の事実を知らない若者は、少し知識がある連中にかかって偏向した歴史を刷り込まれるともろいものだ。
 それが、本当だと妄信して客観的な視点から検討された歴史の真実について、聞く耳を持たない若者が育つのだ。
 
 一例をあげると、慰安婦の問題についての朝日新聞の16回に及ぶキャンペーンの記事などだ。
 あとで、これは間違いでしたと朝日は認めたが、これを利用する連中は朝日が認めたことなどは、一切触れないまま日本軍はこのようなことをして近隣諸国に多大な迷惑をかけたと、ウソを刷り込んで行く。
 
 勉強してない若者は「ああ、そうなんだ」と、その嘘やねつ造された内容を信じ込む。
 もしも、きちんとした現代史を学んだ若者であれば、その内容は随分片寄っているなと気付くのだが、学んでいないから知らないことばかりだ。
当然、反論もできない。
 
私は中学生や高校生が歴史総合の科目を履修して、近現代史を学ぶようになればこのことが解決されるとは考えてはいない。
 その教科を指導する教師の資質と思想が問題になるだろう。
しかし、文科省が必須科目とするだけ重視しているのであれば、教師の研修などを実施したり、口頭試問などでふるいにかけると言った工夫はできるのではないか。
 
 選挙年齢も18歳になれば、それなりの教育が必要だと思われる。
文科省は国立競技場の建設などに、膨大な予算をかけるのではなく、こう言った教育環境の向上にお金をかけて欲しいものだ。