飯田高原の季節

台風が消えて、暑さが勢いを増してきた。
最高気温が27度前後で推移していた私の住む町も、一挙に朝から気温が上がる。
 
昨日は、その暑さから避難するように、飯田高原を目指した。
私と同じ気持ちだったらしく、他の仲間も福岡県からやってきていて、飯田の郷は久しぶりの賑わいだった。
 
 到着して最初の仕事は、一メートル近くに成長した雑草を刈り取ることだ。
草刈り機に混合ガソリンを満タンにして、いざ草の中へ。
 
伸び過ぎて、回転する刃に草が巻きつき、思うように仕事がはかどらない。
それでも、1時間を過ぎたあたりで、60坪ほどある庭がかなりきれいになってきた。
 
 ウオーキングなどで身体を動かせば汗をかくのだが、草刈り機を動かす時の身体への負担はかなり大きいのだろう。汗のかき方がまるで違う。
 
夕方から、持参したナスを焼くため炭火をおこす。
私は幼いころから祖父の薫陶(?)で、自然の中での暮らし方には慣れている方だ。
炭火をおこすのも、ナスを焼くのもお手の物。
これに、豊後牛や耶馬渓の黒豚、姫島のクルマエビなどを持ち寄れば、美味しいバーベキューとなるのだが、昨夜はその用意は誰もしていなかった。
 
ヘルシーに徹して、焼きナスがメインだ。
もちろん、煮物や揚げ物など食べ物は豊富なのだが、一番美味だったのは焼きナスだった。
 
9時前になり、玄関に別の友人が顔を出し
「ホタルが飛んでいるよ。外に出てみらんね」と教えてくれる。
下の町でははるか前に、ホタルの季節は終わったのだが、飯田高原ではひと月遅れだ。
 
 源氏ホタルは光る時間がながく、ゆ~らり、ゆ~らりと飛ぶ。
その他、九州ではあまり見かけない姫ホタルも飛んでいる。
 
漆黒の闇の中で、光を引きずって飛び回るホタルの幻想的な光景は、大人の私たちも魅了してくれる。
 
今朝は小雨の中での目覚めだった。天気予報は晴れだったが、ここでは下の町の予報は当てはまらない。
でも、これからは飯田高原の季節だ。
下の町との温度差は5度くらいだが、風邪がサラッとしていて気持ち良い。
 
近くにある名水百選に選ばれた「男池」という湧水群の森には、大分市内からわざわざ昼寝のために上がってくる人もいる。
 
 明日も休日なのだが、所用で帰宅しなければいけなくなり、飯田高原をあとにした。