爽やかな中学生たち

地元の中学では、期末試験も終わりあとは夏休みを待つだけ。
 
 県の体育大会で予選を勝ち抜いた生徒たちは、県体の本戦目指して部活動に夢中だ。
 
 今日は珍しく朝から好天気。
玄関のチャイムが鳴る。応対するため出てみると二人の中学生が大きなビニール袋を持って挨拶してきた。
「お早うございます。空き瓶回収でやってきました。空き瓶やアルミ缶があれば頂きたいのですが」
 と、二人の女の子は私に頭を下げた。
 
 家の裏に回り、焼酎の瓶と不燃物のごみ回収の日に、破棄しょうとためていたアルミ缶を持って行ってもらった。
 
 二人は中学2年生だとか。きちんとした挨拶ができ態度が清々しい。
二人は喜んで礼を述べて次の家へと向かった。
 
それから、10分ほどしてまた、チャイムが鳴る。外へ出てみるとさっきより少し小柄な二人の女の子が立って挨拶をする。
瓶もアルミ缶も無くなったので、訳を話して帰ってもらった。
 
その後また別の二人がやってきた。
 
 この中学では、集めた瓶やアルミ缶を業者に引き取ってもらい、それで得た益金で卒業時の先輩を送る合唱曲のCD製作をするのだそうである。
 
これは、何十年も前からのこの学校が続けてきた伝統行事で、近年は昔ほど空き瓶もアルミ缶も集まらないと、子どもたちは嘆いていた。
 
 それでも、学校で躾けられたのか、親の指導なのかは判らないが、気持ちの良い挨拶ができる地元の中学生の姿に思わず目を細めた。
 
たくさん集まれば良いなあ…。