子どもたちとの会話

 中学3年生の子どもたちと話をする機会があった。
 
話題は大阪都構想のことだ。
子ども「都というのは首都のことでしょう。東京が日本の首都なのに、大阪も首都になれるの?」
 
私「そうだな、首都が何か所もあると、ややこしいことが起こる。東京一つでいいよなあ」
 
子ども「じゃあ、どうして大阪市を廃止して、大阪都になろうとしているの?」
 
私「厳密に言うと、ここで”都”というのは首都ではなく、大阪は政令指定都市だから、これに東京都みたいな機能を持たせて、二重行政の無駄を省こうということなのだ」
 
子ども「話がむずかしくなってきたなあ。二重行政て何ですか」
 
私「そうだね。大阪でいえば、大阪市大阪府の中の一つの自治体だよな。大阪府で体育館をつくる。それに続いて大阪市も市立の体育館を作ろうとすれば、ほんとは一つあれば良いのに二つできることになる。これって建設費の無駄が出ると思わないかい」
 
 このような子どもたちとの話が30分ほど続いた。
話の内容が難しくなりそうなので、適当に話題を変えることにして
私「君たちは授業で歴史はどこまで習ったの」
 
子ども「昭和までほとんど習いました」
 
私「すると、南京大虐殺などの学習も済んだのだね」
 
子ども「終わりました」 別の子ども「俺は良く解らないままだった」
 
私「そうなんだ。で、先生は南京の事件について、どんなふうに話してくれた?」
 
子ども「これはあったかどうかわからない事件で、教科書に載っているから少しだけ取り上げるが、中国が一方的に言ってるだけで、事実かどうかは疑わしい。と、先生は話してくれました」
 
 私はこれを子どもから聞いてホッとした。
先生の中にもいろいろな人がいるが、この子どもたちはまともな先生に指導を受けているのだなあと…。
 一人の社会科大好きの男の子が
「20万人くらいしか住んでいなかった南京の町で、中国は30万人が殺されたというのだから、ウソに決まっている。中国は厭な国だな」
 
 
 その後、私と子どもたちは、南シナ海岩礁を強引に埋め立てしている中国のことに話を飛ばし、あっという間に1時間を費やした。
 
中学3年生ともなると、しっかりした考えを身に付けつつある子どもに巡り合えることができて、大いに気を良くした夜となった。