安保法制の改正

共産党の志位委員長は、事あるごとに「日本は戦争する国」へと変わるとか、今進めている安保法制の改正に当たり「戦争法案」だとか、過激な言葉を連発して反対している。
 
 戦争する国とは、どんなことを指して言っているんだろうか。
戦争をするためには、その相手国が必要だ。
彼の発言によると、日本が今すぐにでも外国と戦争を始めるような印象で反対意見を繰り返し、政府を非難している。
 
 その時、意識的に「戦争する国になった」という言葉を繰り返すことで、国防についてあまり詳しくない人々を錯覚の世界へ導こうとする卑劣さが垣間見えてくるのだ。
 
 良く判っていない人は、今まで憲法で他国との戦争を禁じられてきた。今度の閣議決定で日本の自衛隊は世界のどこへでも出かけて、ドンパチをやらかすのだと、誤った判断をしかねない。
 
 ここのところが、志位委員長の狙い目なのであろうが、彼の反対の主張には、我が国はどうやって国家を、国民をあるいは領土を守れば良いのかという意見は出てこない。
 ただ、「戦争する国になった」この法案は「戦争法案だ」と、国民の不安を煽ることだけをがなりたてるだけだ。
 
 
これまで何度も主張してきたが、今の世界の情勢から一国だけで国を守るというのは不可能に近い。どうしても友好国との連携をはかり協力して国の防衛問題に取り組むことが必要だ。
 そのとき、何かあったら我々の国は助けてくれ。ただし、あなた方の国に何かあっても、我々は憲法で交戦を禁じられている。あなたの国を助けることはできない。
 
こんな言い訳が通用すると思うのか。
そこには集団的安全保障の取り決めが絶対に必要になる。そうでないと、どこの国が日本を助けてくれるというのか。
 
 こんな解りきった道理を無視して、マスコミ、左翼の識者、共産党民主党などの野党の一部は、「戦争法案」だとウソの情報をふりまいている。
 
 もし、日本が外敵から攻められたらどうするか?という問いかけに対して、私が納得する回答を耳にしたことは、一度もないのだ。
 ただ、非難して反対を唱える。平和、平和と叫んでおれば外敵は攻めてこないとでも本気で考えているのか。
 
 永世中立国のスイスを旅したことがある。バスで走っているとのどかな農村に広い農地が広がる。その中央に少し不釣り合いの道幅の広い道路が続き、その先には大きな農業倉庫みたいなものが見えてきた。
 ガイドの案内によると、「あの倉庫には戦闘機が格納されている。この広い道路はいざというとき滑走路になるのだ」と。
 
 スイスは中立を守るため、国民皆兵というか徴兵制のある国だ。
こうした国をあげての努力で、平和を保っている。各家庭には自動小銃が必ず供えられている。平和ボケした日本人には理解できないであろうが、国の防衛力を高めることでしか平和が守られないというのが現実なのだ。
 
 この度の安保法制の改正は、日本人に国土の防衛を考えるとき、どうあればよいのか、どんな努力をすれば私たちの孫子(まごこ)に美しい日本を譲渡せるのかを真剣に考える良い機会だと思う。
 
 一部の対案もないままただ、反対を叫ぶ連中の話にごまかされないように、みんなでこの問題を考えていきたいものだ。