飯田高原の春

 先日、郷の友人から連絡があり、山荘に鼠が侵入していて、家の中が大荒れだという。
 
 気になるので私たちも日帰りの予定で、飯田高原を目指した。
いつもの年なら遅くとも3月には出かけるのだが、今年はいろいろ予期せぬ用件が入り、初めての飯田高原行きだ。
 
 到着してみると、高原は野焼きが終わり枯れ草で茶色に広がっていたはずの草原は、黒い色で覆われていた。
 野焼きの後には、この高原でしか見ることのできない「黄すみれ」が可憐な花を咲かせている。
 
 いたるところにそびえたつ樹齢百年は超えるような、山桜の大木には白がやや強いピンクの花が咲き乱れている。
 
 車の気温計を観ると20度を超えている。
標高1000メートルの高原にも、春がやってきたことを告げている。
 
 郷に到着すると、庭に植えこんだレンギョウ水仙、しだれ桜、花ももなどの黄色やピンクの花が、我々を迎えてくれた。
 
 山小屋に入り、水道を開けると台所の蛇口から水が勢いよく飛び出した。
どうやら冬の間に中に残っていた水が凍り、蛇口のどこかを破裂させたらしい。
 
 水道屋サンに連絡をとるも、すぐには来られないとのこと。
 
水が使えないので、家の中を点検して、そうそうと郷を後にした。
 
 帰りは知人の家に立ち寄り、蕗をたくさんいただいた。私は蕗の佃煮が大好きで来週あたりが収穫に良い時期らしい。さらに友達が今日から開店した「日なたぼっこ」という店に立ち寄り、コーヒーをいただいて談笑の時間を過ごした。
 
 この店に立ち寄ったことで、携帯を山小屋に忘れてきたことに気づき再び郷へ。
 
 これから秋の紅葉のシーズンまで楽しめる飯田高原。今回は他の友達には会えなかったが、来週あたりには仲間との交流が始まる。
 忙しくなりそうだなあ。