スパイ天国を返上せよ

 産経新聞のニュースによると、
 
 大阪府警は、中国人民解放軍総参謀部に所属していたとみられる中国人(62歳)を外国人登録違反の容疑で逮捕したらしい。
 
 この男は大阪在住で貿易会社の代表取締役をしていて、頻繁に日本と中国を往来していたようだ。
 
 捜査関係者によると、この男は1970年代の人民解放軍所属の外国語学院で学んだ経歴があり、70年代のこの機関はスパイ養成に力を入れていたとか。
 
 日本では軍事転用可能な工業製品を製造、販売する企業の幹部との接触が疑われており、その間、中国と日本を何度も行き来していたようである。
 
 捜査関係者はスパイ容疑が濃厚とみて逮捕に踏み切ったのであろうが、これまで
北朝鮮を筆頭に、旧ソ連や中国などのスパイがいとも簡単に入国、かなり大ぴらにスパイ活動を行っていると、うわさされていた。
 
 政府は法整備を進め、公安などのスパイ活動に対する調査や取り締まりを強めているはずだが、外国の諜報活動はそれ以上のものがあると思われる。
 
 諜報活動の専門家を育てるには、かなりの年月がかかる上、長年にわたる平和ボケの我が国では、民間人の意識が極端に低いのではなかろうか。
 
 無防備に近い日本の状況下では、外国のスパイにとって日本は正にスパイ天国と言ってよい。サイバー部門でも諸外国に先を越され、諜報活動全般で我が国は世界に大きな後れをとっていると思えてならない。
 
 すべては国の安全に関わることである。
日本もこの分野での専門家育成に一層の力を入れて欲しいものだ。