W杯での日本人のマナーに関して思い出したこと

 サッカーの世界大会で、日本チームが期待通りの結果を出せない現状は残念だ。
 
 それにしても、日本チームが勝とうが負けようが、整然とスタジアムのゴミ拾いをしているサポーターたちの姿は素晴らしい。
 
 私も日本人の一人として、誇り高い気持ちになった。
 
 お隣の、何かというと日本を目の敵にする中国の人たちも、称賛の拍手を送っている人が少なくないらしい。
 
 中国との関連で思い出すのは、私が中学生のころ、中国に招かれて視察に出かけた教師の言動だ。
 
 日教組の全盛期のころであったと思う。
 
 毎年、何人かの教師が中国に招かれて、中国国内を見学して帰り、あちらの宣伝に一役かうという図式が定着していたのではと、今になって思うのだ。
 
 帰国した後の授業で、教師はとうとうと中国の素晴らしさを生徒の我々に話した。
 
 たとえば、「中国は清潔で綺麗な国だ。路上でつばを吐くなんて人は一人もいない。ハエなども飛んでいなくていつまでも中国に居たい気分になった」などと、土産話に花を咲かせるのだ。
 
 情報が容易に手に入る今では、これが真っ赤なウソであることは、日本人の誰もが知っていることだ。
 
 まだ、未完成な人格形成上の中学生を相手に、こんなウソを吹聴していた我々の教師というのはどんな人種なのだろうと、私は成長していく中で呆れたことを思い出すのだ。
 
 それに対して、日本のサポーターの人々。多分、若者の割合が圧倒的に多いはずだが、我が国の若者たちはまともで素晴らしい人間に成長している証だ。
 
 これは、学校教育の成果ではなく、日本の社会の成熟さがこんな素晴らしい若者を育てたものと思う。
 
 私は、サッカーよりは野球の方が断然好きだが、サッカーファンが大好きになった。
 
 我が国サッカーのサポーターの諸君、万歳!!