小学校高学年への教科担任制の導入に賛成する。



 小学校では、一人の教師が体育から国語、算数などいろんな教科の指導を行う。それは学級担任制がきちんと守られているからだ。

 しかし、5,6年生ともなれば、中学校へ直接つながる算数や国語の指導はどうしても専門的な力量というものが問われることになる。算数では、割合の分野での消化不良の子供の多いこと。6年生で学ぶ”比”の取り扱いが表面的過ぎる。思考力を伸ばすための対応も心もとない。 

 算数の中の一つを例に挙げると、高学年が取り組む分数では仮分数、帯分数の扱いなどでの重要性が分かっていない指導者が多いのだ。

 帯分数どうしの加減で、すぐに帯分数を仮分数に変えて計算する方法を指導する。この方法は小学生にとっては理解しやすいのだが、数字を大きくしてしまうためにミスが多くなる。

 帯分数の整数部分どうしの加減と、真分数部分の計算を分けて行うことを指導すれば、扱いもミスも随分改善される。ただ、指導する人が子供に理解させる面で工夫が必要になる。
 そこで子供が楽に理解できるがミスが多くなる方法で授業が進められる。

 学習の一例として挙げたが、このような実例は切りが無いほどに多い。
そこへ行くと、専門的に分数の将来への重要性などが分かっている教師が指導する
ことが、その後の算数、数学嫌いの子供をつくらないためにも重要だ。

 これらのことは、他教科でも現場でいろいろ起こっているのではなかろうか。
子供の将来のために、小学高学年での教科担任制度を支持したい。