国会で展開中の可笑しな言い分


 始めにお断りしておくが、安倍政権が外国人労働者の受け入れに関しての法案提出について、私は反対だ。

 安倍首相は、わが国の少子高齢化からくる、慢性的な産業人口の減少になんとか歯止めをかけたい。しかし、少子化の流れは今さらどうにもならない。

 産業人口が減少し、働き手が居なくなるとすぐさまわが国の経済に大きな影響が出る。政治家としての安倍氏自民党の議員の皆さんも、なんとか外国人労働者の受け入れを緩和して、この問題解決へと足を進めたいと考えていることだろう。

 当然、その裏には、経済界からの強い要望があるのだろう。
だが、この問題を検討するとき、拙速であることは絶対に止めて欲しい。

 ドイツなどヨーロッパ諸国で発生する問題、とくに日本では稼げると夢を抱いて働きに来た労働者が、思うような収入を得られず出国するときに背負った借金の返済に困る。挙句の果ては職場から姿を消して犯罪に走る。

 こんな構図は、素人の私でも考えつく。
私が暮らす小さな田舎町にも、外国人の農業実習性が来ている。

 すれ違う外国人と分かる若者たちは、みんな礼儀正しくて明るい笑顔がみられる。多分、私の町では生き生きと仕事をこなしているのだろう。
 でも、そんな人ばかりではないのが、今の日本の現状だ。

 中には、外国人労働者を自分の利益追求のためだけにこき使い、薄給で過酷な労働に従事させる。
 政府はこのような使用主への法規制など、先に行うことがあるのではないか。

 おかしいのは、国会の審議の有り方だ。
本来、外国人の受け入れに寛容なのは、リベラルを自称する共産党立憲民主党など野党の方ではないのか。

 彼らの中には、参政権まで与えよと言いだすものもいる。
それが自民党が審議に持ちだした法案については、移民を放任するようなことにはならないのかと、与党を追及している。

 私も安易な姿勢で、外国人労働者を受け入れることには反対だ。
この点だけに絞って考えたとき、私いの嫌いな野党の言い分と私の考えが似ている部分があることで思わず失笑してしまった。