日本文化を守れ!自民議連が林芳正文部科学相に要請…。
テレビで”刀剣女子”などという新しい言葉ができるほど、これまではどちらかというと日本男児の独壇場(?)だった、日本刀が注目され、海外でもブームが起きているらしい。
ところが、後継者、採算面、政府の規制などの問題から、わが国が世界に誇る「日本刀文化」が危機にさらされていると、昨夜の産経ニュースは伝えている。
一部、この記事を引用して、意見を述べてみたい。
[産経ニュース・6月22日]
海外でブームなのに中国製主流
議員共同代表の甘利明元経済再生担当相は、「日本刀文化は風前のともしびだ。おそらく、世界最高芸術。武器であり芸術品であるという極めて特異な日本刀の文化を守れるように、たたら製鉄から仕上げまでの工程に関し支援して欲しい」と述べた。
林氏は「しっかりと取り組む」と応じた。
要望書は日本刀について「伝統や文化と深く根ざし、引き継がれている神聖な工芸品」と位置づけ、ブランド確立のための方策の検討、博物館などでの展示企画への支援、原材料である和鉄(玉鋼=たまはがね)を製造するたたら製鉄業への助成金の増額なども求めた。
中略
一方で、国は刀鍛冶が作れる刀の数を年間24振りまでと事実上制限していることから、刀鍛冶が減り、たたら製鉄所の経営はひっ迫している。
後は省略、引用終わり
日本刀の武器として、芸術品としての素晴らしさは、この記事の通りであると私も思う。だが、日本刀の製造に政府が年間24振りと、規制をかけている。中国やタイ製のまがいものが横行している。など、私の知らないことだった。
日本刀造りで欠かせないのは、材料の玉鋼だ。これは砂鉄を日本古来の製鉄技術(たたら製鉄)で、鉄の固さとねばさという相反する金属の性質を見事に解決した
独特の技術だ。
刀は固ければ折れる。ねばりを強くすれば刃が柔らかくて使い物にならない。この矛盾を乗り越えた世界に誇れる技術だと思う。
それが今では、消滅してもおかしくない状況まで追い込まれているらしいのだ。
さらに、中国製やタイ製のおかしな”日本刀”が出回ったのでは、我々の先人が気の遠くなるような時間をかけて、高めてきた伝統の製法で鍛えた刀は、淘汰され兼ねない。
日本政府は、日本の伝統技術を守るためにも早急に予算措置とか、後継者の育成などに、本腰を入れて取り組んでもらいたい。