日本の戦争責任を追及する「朝日新聞」の戦争責任⑤



 国民洗脳に果たした役割(2)

 朝日の米軍への憎しみを煽る記事が目立つようになるのは、サイパン島陥落以後だ。
 米兵が、日本兵の髑髏(どくろ)を記念品として少女に送ったという記事を写真とともに米紙「ライフ」が掲載したとして、こんな記事を書いている。

 〈これこそ肉を食い骨をしゃぶる米鬼の正体をむき出した問題の写真である。(略)われわれは怒りの目をかっと見開いて野獣の正体を正視しょう。(略)この野獣性こそ東亜の敵なのだ。敢えてここに掲げる英霊の前にわれわれは襟を正して”米鬼撃滅”を誓おう〉
                     (昭和19年8月11日)

 さらには、

〈我が勇士の遺骸が、こんあ姿で我々の目に触れようとは夢想だにしなかった。必ずこの仇討つぞ。
 こんな手合いに人道だ何だといっても始まらぬ。もう米英に関する限りそれこそ徹底的に報復を加へねば止まらぬぞ。
 支那事変を速やかに処理し、全力、全憎悪を米国に向けよ。米兵に対しては。もはやなんら仮借する(許す)必要はない〉

                     (昭和19年8月13日)


 という具合だ。
 そして、朝日新聞の常、軌を逸した軍国報道は、終戦が近付くとさらに激しさを増す。
 敗戦がわずか3週間後の迫った昭和20年7月25日に至っても、

 〈本土決戦必ず勝つ  敵近づけば思ふ壺  その機掴んでわが戦力爆発  特攻隊に学ぶ〉

 と、この期に及んで特攻を賛美・推進している。その欺瞞の姿勢は、終戦を察知しながら、終戦前日の8月14日に、

 〈敵の非道を撃つ〉

と題する社説を掲げ、

 〈いかに敵が焦慮の新戦術を実施しょうとも、一億の信念の凝り固まった火の球を消すことはできない。敵の謀略が激しければ激しいほど、その報復の大きいことを知るべきのみである〉

 と戦争継続を主張するところにも表れている。

                   (週刊新潮 02,8,29号より引用)

  次へ続く

 全ての引用が終わったら、感想や意見を書こうと考えていたのだが、この記事を引用中に頭に浮かんだのが、北朝鮮の報道である。
 北朝鮮の国営(?)放送から流れる名物アナウンサーの原稿、その読み方があまりにも、この朝日の記事の流れに酷似しているのだ。

 北朝鮮は、朝日のこれらの言い分を参考にして、放送原稿を書いているのではないかと。

 今の朝日の似非平和主義との乖離の大きさに、唖然としてしまう。
朝日はこの時点から、本質は何ら変わっていない。国民を欺瞞により扇動して時の権力に擦り寄る。現代の朝日にとっての権力は、中国であろう。

 日本国民は、このような朝日の正体をしっかりと、頭に入れてもらいたいものだ。