もう、ごね始めた北朝鮮



 米朝の首脳会談が、6月12日シンガポールで行われると決まった。
この会談では、北朝鮮の完全なる核の放棄、加えて、ミサイルや大量破壊兵器等の廃棄も米国の提案に盛り込まれることだろう。

 北朝鮮としては、中国への後ろ盾を懇願し、一応体制の保証や朝鮮半島からの米軍の撤退や縮小などを、提案するのか。

 いずれにしても、したたかな国どうしの交渉だ。すんなりとはいかないだろう。
だが、仮に話し合いが何とか進んで、妥協案が採択されたとしたとき、次のステージが問題だ。

 こんなことを書いている合間に、ニュースを見たら、北朝鮮が、アメリカと韓国の軍事演習に反発して、南北会談を延期すると発表したとか。
 さらに、米朝会談もどうなるか解らないと、揺さぶりをかけて様子を見るつもりか。

 中国も、北の核を認めることには、首を縦にはふらないのでは。
一応、中国の後ろ盾らしい確約を得たとしても、北の想うような結果にはならない。

 さあ、あとは”ごねる”という、奥の手を使うしか方法は残っていない。
韓国の政府筋は、かなり混乱しているのではなかろうか。
ムン大統領は、一時は得意の絶頂にあったようだが、これからの成り行き次第では、またまた、北に騙される。これまで2度にわたり翻弄されてきた。そのたびに自国民に多大の代償を負担させた。それを、今度も繰り返すのか。

 日本のメディアや反日の野党は、口を開けば「日本だけがカヤの外」と政府を非難してきたが、こんなことは初めから予想がついた。
 もうしばらくの、静観が必要だろうが、日本としては、安易な妥協だけはして欲しくない。
 

 そんな国際情勢の中で、わが国のメディアの姿勢はどうなっているのか。
北がブンゲリの核実験場の破壊、その取材に日本だけが外されたと騒ぎ、政府批判の材料にする。
 北の日本を”カヤの外”へ置くことが、そんなに政府を批判するに値することか。

 北朝鮮としては、今、一番相手をして都合の悪い国、苦手な国は日本ではないのか。それは、日本との交渉では、必ず拉致被害者についての解決が必要になる。
 そこで、北朝鮮としては、わが国へ圧力をかける意味で、日本を孤立させようと躍起になっているのではないか。

 だから、私は”カヤの外”でけっこうだと思う。
北が、なんら罪のない日本人を誘拐して、それを認めているのに返さない。こんな理不尽なことがあるか。
 マスコミは、拉致問題になると腰が引け、何ら糾弾しない。モリカケ問題追及と北朝鮮拉致被害者を返せという要求とあまりに落差があるのではないか。

 本来なら、大々的にキャンペーンを行い、北朝鮮の責任追及に動くべきだと思うが、いったい、どこのメディアなのかと怒りを覚える。