金メダルより嬉しい娘の成長…


今朝の”産経抄”は、
  金メダルよりうれしい娘の成長
とのタイトルで、以下のような記事が書かれている。私は子を持つ親として大いに共感でき、胸を熱くして目を通した。
 皆さんにも是非紹介したい記事だ。

  引用開始

 歌手の由紀さおりさんは、姉の声楽家安田祥子」さんと30年以上にわたって童謡や唱歌を歌い続けている。2人は、小学校時代から童謡歌手として競い合っていた。やがて姉はクラシック、妹は歌謡曲と別々の道を歩いて行く。

 ▼「私のひつぎに入れるアルバムを作ってちょうだい」。母親の一言がきっかけだった。完成した童謡のCDを売るために考えついたのが、手作りのコンサートである。
2人で歌うことが「親孝行になったかな」と、由紀さんは振り返る。

 ▼平昌冬季五輪が閉幕した。メダルラッシュに沸いた日本勢は、とりわけ兄弟、姉妹選手の活躍が目立った。ノルデイック複合で銀メダルの渡部あきと選手(29)と義斗選手(26)の兄弟、銅メダルの吉田知那美選手(26)夕梨花(24)の姉妹。

 ▼なかでも主役となったのは、2人で金銀銅5個のメダルを手にした高木菜那選手(25)と美帆選手(23)の姉妹である。幼いころに始めたスケートで、最初に頭角を現したのは、天才肌の妹だった。2010年バンクーバー五輪に妹が15歳で出場すると、姉は悔しさのあまり、「転んでしまえ」とまで念じた。

 ▼今大会でも先にメダリストになったのは、妹である。女子団体追い抜きで、ようやく妹とともに表彰台のてっぺんに上がることができた。姉の菜那選手の口から先ず出てきた言葉は「メダルを両親にかけてあげたい」だった。妹の活躍だけでは、両親は自分に気兼ねしてしまう。ようやく素直に喜んでもらえる、との思いからだった。

 ▼そして新種目の女子マススタートでも金メダル。それでも姉は、「妹の追いつくくらいの選手になりたい」と謙虚だった。
 両親にとっては娘の心の成長が、メダル以上の親孝行だろう。

            引用おわり

 素敵な、心温まるコラムだ。
私は、この記事を引用させてもらいながら、熱い想いが指先まで伝わるような感覚で、キーボードに指を這わせた。
 今度の冬季五輪は、大して興味を持たなかったのだが、日本選手の活躍とともに、少しずつボルテージがあがり、大いに楽しむことが出来た。

 それも、このような兄弟や姉妹の、表面には出ない心の葛藤を乗り越えて栄冠を手にしたという、ドラマがあったからなのであろう。

 姉妹とは関係ないが、最後に銅メダルで締めくくった女子カーリングもみごとだった。兄弟以上のチームワークの勝利だといえよう。

 残念なことに、メダルとは無縁の結果に終わった選手の皆さん、多くの感動をありがとうと言いたい。