ペルセウス流星群

 毎日のように35度以上の猛暑日が続く九州北部。
暑さを逃れるため、標高1000メートルの飯田高原に出かけた。
最近は目の病のため、近場を除いて外出を避けているのだが、この連日の暑さは我慢できない。
 
 旧盆での帰省客や観光の人が涼しさを求めて、この時期は一年中で一番賑わう。
途中カーブの多い山道にも関わらず、追い越しをかけてきた対向車を危うくかわしたが、前方が全く見えないカーブでの追い越しという常識外れのドライバーが出没するのもこの時期の特徴だ。
 
 郷に到着して車を降りると、高原とは思えない強い太陽光の歓迎を受ける。
木陰に入ればカラッとした涼風に身体が包まれるのだが、日差しの下では下の町と暑さはちっとも違わない。
 
 郷はお盆の時期は、訪れる人が少なくて蝉の声だけが響き渡っている。
訪れていた仲間と食事を済ませ、外の様子をうかがう。
夕方まで頭上に広がっていた雲ひとつない青空が、いつの間にかどんよりした雲に覆われている。
 
 ペルセウスや獅子座の流星群が飛び交う夜は、見事な星空が広がる飯田高原で観察することが多いのだが、参加の皆さんはがっかりした表情で「深夜の月が隠れる時間に期待しょう」と互いを慰め合う。
 
 そのうち眠気に襲われいつしか眠りの世界へ・・・。
何時間寝ただろうか、トイレに行きたくなって目が覚める。
時計を見ると深夜の2時だ。
これは良い時間に目覚めたと、家内を起こし外に出る。
 
 9時ごろは雲が広がっていた夜空には見事な星の世界が広がっている。
しばらく北東の空を見ていたら期待どおりの流星が凄い速さで流れる。
2~3分に1個くらいの割合で流れ、そのたびに家内は完成を上げる。
中には”大火球”と呼ばれる特大の流れ星も。
これは流れ方もゆっくりで見事な天体ショーの主役だ。
 
 しばらく見ていたが、首が痛くなり寒さが体を包みだしたので、1時間ほどで天体ショーにおさらばした。
 今日は高原を後にして帰宅したが、猛暑の洗礼を受け年寄りの体は温度変化についていけそうにない。
 
 明日からはまた猛暑の中で体内の水分を排出しながらの毎日を過ごさねばならない。