翁長沖縄知事の矛盾

 21日スイスのジュネーブで、国連人権委員会沖縄県の翁長知事が演説をした。その内容の趣旨は
 沖縄では米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設で、「人権侵害が行われている」ということを訴えたかったようだ。
 
 この人の口癖だが、「日本政府は沖縄の民意を無視して、強引に辺野古への基地を作ろうとしている。我々はあらゆる手段を使って、辺野古への基地を作らせないように抵抗していく」と、何度も発言してきた。
 
 その知事の発言を後押しする県民の反対派と称する人々が、辺野古周辺に連日集まり反対集会を開いている。
 その人々の映像がネットで見られるが、それぞれの反対を叫ぶ人たちが掲げているのぼりや旗、プラカードには沖縄と関係ない関東や関西の団体のネームが読み取れる。
 知事は何かあると、沖縄の民意というが沖縄以外から駆け付けた反対派の人々の多さが、ネットの写真からも伝わってくる。
 
 沖縄の人々のほとんどが、知事の言うように反対の狼煙をあげて戦っているのだろうかとの疑問がどうしても湧いてくる。
 
 ジュネーブの国連人権委員会では、移設賛成派の人にも発言の機会が設けられた。そこでは賛成派を代表して沖縄県名護市の我那覇真子(がなはまさこ)さん(26)という女性が
「沖縄では知事が言うような人権侵害はありません」とはっきりと翁長知事の発言を否定した。また、尖閣を狙う中国の脅威についても発言した。
 
 私の知るところでは、基地建設が行われる辺野古地区の人々の90%は、辺野古への基地移設に賛成だと言う。
 反対運動に参加している辺野古住民は、わずか二人だけであると言うことも耳に入ってきた。
 
 知事の言葉を借りると、これこそ辺野古の民意ではないのか。
知事は肝心の辺野古の住民の意思は無視して”沖縄の民意を無視するな”というのは、大きな矛盾ではいか。
 
 さらに、以前にも書いたが石垣市の市議会などは、基地建設賛成を打ち出している。尖閣を間近にして漁業で生計を維持している、八重山諸島の人々からすれば、中国の公船による領海侵犯などで、安心して漁に出られない。このような切実な県民の願いは無視しても良いのかと言いたくなる。