教育界よ、大丈夫かあ。

熊本市教育委員会によると、教員採用試験の小学校専門Aとかの試験の出題で、
50問中29問を市販の問題集から盗用したと発表した。
 
 熊本市教育委員会は、東京の業者に問題作成の依頼をしていて、その業者は出題の60%を盗用したらしい。
 私が心配するのは、教育界の劣化が止まらないということだ。
 
 以前、自民党の文部大臣だった鳩山邦夫氏が、埼玉県の業者テストの行きすぎに歯止めをかけようとして、業者テストの禁止を決めたことがあった。
 
 何しろ文部大臣の禁止の号令である。全国の教育委員会は右へならいして、小中学校から業者テストが姿を消したことがある。
 教育に素人の大臣様のツルの一声で、教育現場は進学対策に頭を抱えることになった。
 
どちらにしても、受験の資料、たたき台を得るためには、模擬試験は必要として、各自治体で先生たちが問題を作成して、その場をしのぐことになった。
 
 初めの一年目は何とかそれで乗り越えたのだが、2年目から問題作成で行き詰ったのか、私の知る範囲のところでは模擬試験を実施した後、問題用紙を生徒からすべて回収した。それも一度ではなく何度もだ。
私なりに調べてみたら、何のことは無い。何かの問題集や過去の問題をコピペして問題を作成していたようだった。
 
 差しさわりがあるので、詳しくは書けないが、現場の教師たちの忙しさは解る。
しかし、問題作成の能力もあまり感じられない。
結局鳩山大臣どのが、どう言おうと教育現場の力不足があれば、専門業者に任せるしか良い方法は無いのだ。
 
 この度の熊本の問題も、そんな中で起きたことであろう。
教育委員会は、教員を採用するに当たって、ペーパーテストを重視するのではなく、志願者の人間性や適性を重視して採用するべきであろう。
 
 そのためには、教育委員会の人々も勉強して、もっと人間を見る目を厳しく養うべきだ。何年か前の大分県の教員採用汚職問題は、いまだに片付いてはいない。
臭いものにはすぐさまふたをして誤魔化そうとしたが、悪いことをしていないと信じていて採用を取り消された人は、まだ、法廷で闘っている。
 
 日本の教育は、子どもの人格形成にあたって、大変重要な役割をになっているのだ。政治問題などに口は出さず、ひたすらいかにしたら良い子が育つかを考えて頑張っていただきたい。