格差社会はこんな形でも・・・

 構想から40数年、北陸新幹線が首都東京と金沢をつないだ。
 
TVは朝からこのニュースで、特集を組むほどの熱の入れ方。
 
 所要時間が1時間20分も短縮されれば、利便性は格段に増すだろう。
 
それに比べ、私の住む九州の東部はどんどん取り残されていくばかりだ。
 
私は少し複雑な想いで、TVのニュースを見つめた。
 
 北九州から大分と宮崎2県にまたがる九州の東部は、人口や経済の規模から
 
新幹線を通してもたちまち赤字になること必至である。
 
 はじめから黒字が見込めない地域に高速鉄道を通すということは、
 
素人の私が考えても無理なことは明白だ。
 
 これからの少子化労働人口の減少、過疎化の進行などを考えると
 
九州の東部に新幹線が開通することは永遠にないと思われる。
 
 北九州と大分、宮崎を結ぶ高速道路も未だに前線開通にはなっていない。
 
 こうなれば、不便さを逆手にとって魅力ある地方を造っていくしか方法はない。
 
幸い取り残されたところは、開発の手も入らない。
 
豊富な自然という宝を残しながら古里を輝かせていくことを考えたい。
 
 皮肉なものでその自然を無残な姿に変えて、景観を崩す再生エネルギー法案にビジネスチャンスを生かそうとする輩もいる。
 
 今もめている湯布院の風光明媚な塚原高原にメガソーラーの建設計画を
 
進めている業者は、東京の企業だという。
 
 どうか、こんな自然しか豊富ではない過疎の地域を、無機質な人工物だらけに
 
して欲しくない。