郷の音楽会

 多くの犠牲者が出た御嶽山の噴火から早くも一か月が過ぎた。
 
 こちら九州の山々でも、見ごろになった紅葉の中をトレッキングしようと大勢の人が押し掛けている。
 
 平成7年に水蒸気爆発を起こした九重連山の硫黄山は、今も噴火の蒸気や噴煙をあげて次の爆発の機会をうかがっているようだ。
 
 最近は、軽い気持ちで軽装のまま山に入る人々が多く、私たちが利用する「やまなみハイウエイ」という道路はいたるところで路上駐車が目立つ。
 
 そんな一角に16件の山小屋でつくる集落「銀河の郷」がある。
 
 ここで、郷人の手作りで毎年行われる第11回「銀河の郷・音楽会」が25日に行われた。
 
 今年は4年前に郷を離れた友人も、ギターを持って参加した。
 
 マンドリン、オカリナ、シンセサイザー、竹で作った手作りのギター演奏など、けっこう楽しめる音楽会になった。
 
 参加者は演奏者を含めて、わずか30人ほどのこじんまりとした音楽会であるが、アットホーム的なホンワカした演奏会が私は大好きだ。 
 
 標高1000メートルの高原なので、朝晩の冷え込みはきつく、朝は郷中が霜で真っ白。
 周囲は日に日に赤く色つきが進んでいる。
 
 来年も参加者の顔ぶれが変わることなく、この音楽会が続けられることを祈って、郷を後にした。