しまくとぅば

 昨日は、沖縄県で「しまくとぅば」の復活についての集まりがあったことが、九州地方のニュースで取り上げられた。
 
 琉球として長年沖縄文化を育んだこの地域には、独特の沖縄言葉が発達。
 
 島の人々のコミュニケーションの最大の根幹をなしていたわけだ。
 
 薩摩の島津氏、武家社会の崩壊後の明治政府の同化政策などで、独特の沖縄方言「しまくとぅば」を使うことを禁止され、さらに、大戦中は使用したものには”方言札”と書かれた木製の板を胸に下げさせるという、今から考えると、ありえないことが行われていたらしい。
 
 言葉は人類にとっての一番の文化である。
 
 島に古くから伝わり、島人から親しまれ愛されてきた「しまくとぅば」を禁止された人々の気持ちはいかばかりであったろう。
 
 当時の教育現場では、青少年が「しまくとぅば」ばかりで育つと、本土との関係、就職、仕事などで差別を受けるであろうと、積極的に同化政策に協力したらしい。
 
 今、TVなどの普及により、地方色豊かな方言がどんどん死語と化している。
 
 地方には地方の文化があり、それを引き継ぎ次世代に伝え残すことは、現代人である我々の大きな責任事項だ。
 
 琉球大学だかの教授が述べていたが、「有志の人々努力だけでは限界がある。行政を巻き込んだ運動がひつようだと。」
 
 どうか、この運動が成功して、消えかかっている琉球独特の言葉に元気を与え、見事に復活させて欲しいものだ。