飯田高原

 大分県の山間部、標高1000mのところに広がる飯田高原(はんだこうげん)に出かけた。
 
 車を下りると、遠くでカッコウが鳴いている。
 
 つい、最近まで雪が降ったり、霜が下りたりと、冬と春がせめぎあっていた。
 
 それがどうであろう。
 
 もう、カッコウだ。この鳥が鳴き始めると、初夏の訪れを知らせる指標になる。
 
 それだけ、ここの春は短いということだ
 
 友人の山小屋を訪ねた。
 
 友人は、45度の急勾配の屋根に上り、トンカン、トンカンと家の修理中であった。
 
 聞けば、キツツキが屋根の下を支える部分に穴をほいでいて、それをふさいでいるところだとか。
 
 周りには生木の大木がたくさんあるのに、人の住む家に穴を空けるとは、大迷惑だと、友人は憤慨する。
 
 荒らされていない豊富な自然が残るところでは、鳥や他の生き物との共生が必要なのか。