これで良いのだろうか?

 黒田、新日銀総裁のもとで、新たな金融緩和策が決定された。
 
 阿部総理は、日銀は我々の期待に、見事に応えてくれたと手放しの賞賛の言葉をおくった。
 
アベノミクス」という言葉をマスコミが使わない日は無い。
 
 日本は本当に景気回復の道を、着実に進めているのだろうか。
 
 TVで映し出される喜びに溢れた笑顔を披露しているのは、個人投資家や経済界の大手輸出企業の経営者だけのようだ。
 
 株が上がれば、それを売り買いする人々は、その恩恵にあずかり自然と笑顔も出るだろう。
 
 しかし、この円安は輸入品の高騰となって、いろんなところにヒズミが現れているようで心配だ。
 
 液化天然ガスの輸入では、足元を見られ日本へのおろし価格が高額となり、電気料金に影響。総括原価方式とやらで、電力会社は安全装置が働くが、電力を利用する工場や一般家庭へのしわ寄せの方が負の影響が大きくたまったものではない。
 
 どこかの野菜工場では、電力価格の高騰で稼動をやめるところまで出たとか。
 
 いつもしわ寄せは、一般家庭と中小零細企業だ。
 
 この「アベノミクス」が失敗したとき、わが国の経済はどうなるのだろう。
 
 何もしなかった、何も出来なかった民主党時代よりは、スピード感、実行力など比較にならないほど期待感があるのだが、これだけ落ち込んだ景気を立て直すのには、かなりの時間も必要だ。
 
 7月の参議院選挙などの結果を念頭に、ただ、突っ走るのはやめて欲しい。
 
 ここは、地道に確実に時間をかけて、少しづつで良いから着実な回復の政策を進めた欲しいものだ。