連載を終えて

 この小説は、2011年の秋から冬にかけて、創作したものです。
 
 もう、何年も前の話しになりますが、私の大好きな九州山地の高原を、友だちと散歩していて、ヒゴタイというキク科の植物に出会いました。
 
 花が球形をしていて、瑠璃色のそれはそれは特徴ある植物でした。葉っぱは驚くほどアザミに似ていて、友だちに
「この花とアザミの似通っていることを、小説のヒントにすると、何かが書けそうですね」
 そういうと、友だちは
「是非、書いてみなさい。どんなのができるか楽しみです」
と、背中を押してくれました。
 
 これまで、いくつか作品を書きましたが、童話とかノンフイクションばかりだったので、完全なフイクションに挑戦するのは、初めての試みになりました。
 
 もともと、トリックなどに重きを置いた推理小説は、あまり好きではなかったので、身近に本当に起る犯罪で、捜査に当たる人々はどのようにして、犯人にたどり着くか。犯罪はどのような背景の中で、行なわれたのかなどに力点を置いて書いてみました。
 
 プロットなしで、思いつくまま書き連ねたので、盛り上がりの欠けるものになったなあと、反省の気持ちが湧いてきます。
 
 このような作品でも、毎回目を通していただき、ありがとうございました。
 
 来年は、また、新しい作品に挑戦したいなあと、考えています。