高校野球の在り方にモノ申す

 出場すると、優勝候補としてマスコミに取り上げられる四国の済美高校が、予選で会えなく敗退してしまった。
 
 今年は、話題を集めそうな強豪校が、いろんな地域で予選段階から姿を消している。
 
 済美のエース安楽投手の「甲子園に行きたかった」と泣き崩れる写真の顔が印象的であった。
 
 今、大リーグでPAP指数というのが、話題になっていて、ヤンキースの田中が戦列を離れているわけであるが、アメリカでは、田中は日本に居る時投げすぎたことが、今回の手術の引き金になったと、分析している。
 
 PAP指数は、試合の投球数から100を引いた数を3乗して得られる数字で、これが10万を超えると、肩の故障を心配しなければならない。20万を超えるといつ故障しても仕方がない、と言われている。
 
 マー君の場合も日本での指数は20万を超えていたらしく、このことが投げすぎとの意見に結びついている。
 
 日本のプロ野球でも、昨年の楽天優勝のときの、マー君の連投が話題になったが、私がもっとも恐れるのは、高校野球でのシーンだ。
 
 延長戦を一人で投げ抜き、投球数が200球を超えるなんてのは、極、当たり前のことだ。
 
 この投げすぎが、本人の知らぬところで肩の奥深くを損傷させ、選手寿命に影響を与える。
 
 高校野球界でも、ピッチャーの投球数に制限を設けてはどうか、など、意見はあるものの、それに反対意見を唱える指導者も同数くらいいるようだ。
 
 この人たちは、好きな野球の道を究めようと頑張る若者たちの将来をどのように考えているのだろうか。
 
 私は、高校野球でのルールを改め、1試合での投球数に制限を設けるべきだと思う。
 
 勝負の世界だから、勝敗が一番の関心事であることに異議はない。
 
 しかし、長期的な視野で一人の投手に頼るようなチーム作りを避けて、2番手、3番手の投手の育成などに力を入れて行って欲しいものだ。